−Dreams on Ice 2004−
(04/06/26〜27/at Shin-Yokohama Prince Hotel Skate Center)

三公演分まとめてのあれこれ。二日目で特記することはこの色になっています。



06/26、27

Road to TORINO と銘打つならば。
真っ先に名前を挙げたいその人は、海の向こうでリハビリに励んでいる。
悔しいけれど、残念だけれど、それでも日本選手のエキシビションとあらば、私が行かない訳が無い。
恩ちゃんがアメリカでトレーニング中にて出演中止、織田のナルくんもカナダへ旅立ってしまって出演中止。
ううう、テンション下がるぜ……。楽しみなのは変わらないけどさ、好きな選手の欠場は寂しさを誘うものなのよ。

しかし、Road to TORINO であるから。
見届けなくてはね、いろいろと。


ギリギリ開演時間に間に合うくらいの時刻だったのに、会場の外には長蛇の列が。
立ち見の列かと思ったら、普通に入場する人たちの列だった! こりゃー、時間通りになんて絶対始まらないな。人が入り切らないもん。
昼間パーティがあったはずだし、それで時間が押したのかも。
まあとにかく、間に合ってよかった。
汗だくの身体にリンクの空気の冷たさ。気持ちがいいけど、風邪ひいちゃいそうだよ。
六月なのに、こんなに気温の高い一日。
ショーは、20分ほど遅れて始まった。


オープニング。
照明が落ち、アップテンポの音楽が流れ、東女体シンクロメンバーの登場でスタート。
そして恒例のように、ノービスの選手から順に名前をアナウンスされて登場し、スパイラルやジャンプなど披露しながらリンクを一周して一旦退場。改めて全員集合! となるわけです。
チャンピオンの皆さんは少し長めの演技時間。いやはや、日本人のチャンピオンだけで四人もいるのかー!

ここで特記すべきは章枝ちゃん。
ノリのいいテンポの曲に合わせて、全身でバーーンとアピールするんですよ!
特に色っぽい動きではないのに醸す空気は妖艶とも言っていいほどで、そしてキリリっとした男前の雰囲気すらあって、もうくらくらきてしまった。既にプロの魅せ方! かっこいい〜〜。ふみえちゃーーん!
指先まで目が釘付け。まだまだオープニングだというのに。

最後にヤグさんが登場した後、全選手が出てきて群舞に入るわけですが、突貫工事だったんだろうなぁ〜なんてついつい苦笑してしまうような選手の皆様ちらほら(^^; いや、微笑ましいんですが。
思い思いのスピンを全員で一斉に披露するシーンは迫力満点!


さて、演技一人目は真央ちゃん。黒のパンツに上は黒赤基調のキャミ姿。
また背が伸びたかなぁ?
テンポの難しいジャズで、子供っぽいコケティッシュさのある演技。そう、いつもの“真央ちゃん”な雰囲気です。
3−3−3を跳ぼうとして、セカンドジャンプで足元ぐらぐらして完全に止まっちゃってるのに三つ目をえいっと跳んでしまうのは、どうなんだろう。すごいんだけど、なんていうのか、うーん、着氷後に流れないのは好みではないな。
回を追うごとに疲れてきたのか、ジャンプが決まらなくなっていってしまいました。がんばれ真央ちゃん。
突然気がついたのは、もうスパイラルで靴が重そうじゃないってこと。「親指姫」と呼ばれていた頃から、時間が流れたのだなぁと。
来季からジュニアなのね。

無良タッくん、黒の上下で007。
思うにこれは、来季のショートではあるまいか? 時間を計ったわけではないが、きっちり必要なエレメンツが入っているし。彼も来季からジュニアだし。
ラストの回で確信。もし違ってたら笑ってやって(^_^;
こうやって早くから観客の前で滑る機会があるのというのは、本人にとってすごくいい経験になると思う。
アピール力も堂々としたもので、こりゃー数年先がホントに楽しみだわ。
毎回トリプルアクセルにも挑戦していたし! 後もうちょっと!

澤田亜紀ちゃん。髪をおろして、黒のラメ入りドレスに長手袋。
ボーカル入りの曲で、ショーガールっぽい、ちょっぴりセクシー系のプログラム。
佐藤有香ちゃんとか、八木沼純子ちゃんとか連想してしまいました。
骨太でスポーツ系の香りのする、彼女の演技スタイルも好き。

続きましては南里くん。
ナルくん欠場の後、出演が急に決まったようで。プログラムは今季のSP、ダンシングヒーロー。
ロックのEXより緊張感のあるこちらのプログラムを持ってきたのは大正解。いや私が観たかったってことなんだけど(^^;
一日目、トリプルアクセルですっぽ抜け。うーん残念。
二日目、午前の回ではまたしてもすっぽ抜け。次のジャンプの部分でも再挑戦してまた失敗……。
しかし、ついに三回目! 午後の公演で、ビシーーーっと! 決めてくれたぜトリプルアクセル! ひゅーひゅー。いえぃ!!


15歳にしてこの気品、というアナウンスで浅田舞ちゃん。
ピンクのドレスで、これまた“舞ちゃん”らしいEXプログラム。
一度はっちゃけた演技も観てみたいものですが、やっぱり似合わないかな。
髪の毛ウェーブかけたのかしら。長めのポニーテールがくるんくるん。

真っ暗な中、低い体勢が薄い照明に浮かび上がったのは一美くん。
その黒装束は……に、忍者か!!
銀色に染めたアイロン(!?)を両手に持ち、ぴったり氷につけて、しゅたーーっと徘徊した後小道具を手放し、印を結んで忍びは走る。今日の任務は何なのか?
頬かむりから足元まで、しっかり時代劇に出てくる忍者姿でもう、大爆笑。一美くん、最高だ!! これは君しかできない!!
ズボンの膨らみが大きくて、ジャンプはかなり跳びづらそうだったけど。
ウケたよ〜。こういうのがあるから、男子のEXは楽しい。
スポットライトまで手裏剣模様で、凝っていた!


さて「続いてはチャンピオンたちの登場です」のアナウンスがあり、一番手は世界ジュニアチャンピオン、美姫ちゃん。
記憶に新しいEX、カルメン。
経験とは、人を成長させるものなのだなぁとしみじみ感じる。
以前観たのと同じプログラムとは思えなかったくらい。細かい動きや繋ぎはまだまだ成長の過程だと思うけれど。
ラストの回のみ、髪型がポニーテールだったけど、このプログラムはやっぱりきっちりお団子に纏め上げたほうがいいと思うな。トータルな雰囲気作りでね。カルメンだから、可愛さを前面に出したら違うような。

四大陸チャンピオン、太田由希奈ちゃん。
新しいEXプログラムは、アルビノーニのアダージョ、ボーカル入り。きれいなのねぇ…。
やっぱり由希奈ちゃんには、こんな路線が似合うのかな。「和」の雰囲気も捨て難いのだけれど。
つくづく日本に枠が足りないぃ〜。

ここに入ってきました、ワールドチャンピオン、静香ちゃん。
プリンスアイスワールドで披露したという、オペラ座の怪人。
登場時の男装姿がキリリとかっこよくて、もう少しそのまま滑って欲しいくらいだった。身長があるから映えるし!
ちょっぴり残念なのは衣装換えの時間で、どうしても間延びした印象になってしまうのね。
これ、照明を落としたショーだからこそ、できるプログラムだ。
しかしこんなプログラムをこなすまでになるなんて……。力のある人がその気になったら、どこまでいくかわからない。

こんなにチャンピオンがいていいんでしょうか、グランプリファイナルチャンピオン、章枝ちゃん。
既にお馴染みの、浜辺の唄・英語バージョン。
衣装はふわりと柔らかいブルーに、ピンクの帯のようなデザインが施されている。
プログラムの雰囲気にピッタリだ。

なんだかもう、言葉にならなくて。
章枝ちゃん、仙女さまみたい……。扇子を手渡された人には、きっと幸せが訪れるでしょう。

ただ滑っているだけで拍手が来るなんて。章枝ちゃんしかいなかったよ。
そして、リンクをいっぱいいっぱいギリキリまで使っていたのも、やはり章枝ちゃんだった。
客席をリンク上に作ってあるので狭いし、目印の電球はあるし観客はすぐそこにいるしで恐怖感があるのでしょう、皆リンク使いが小さい中で、章枝ちゃんだけはギリギリ端っこまで思い切り大きく滑っていた。
スピードもすごいし、ジャンプしたら突っ込んじゃうんじゃないかと思うくらい。

ステージが違う。完全に別格だ、章枝ちゃんと、そしてしーちゃん。
この二人、既にしてプロフェッショナルだ。纏う空気も観客に与える感動も、他選手たちとはホントに別物なのよ。
感激が静まりません。


海外からのスペシャルゲスト。マリナ・アニシナ&グェンダル・ペーゼラ。
やはり、二人揃っていないとね。

神父様のグェンが厳かにお説教を済ませた後。
ぱぁん! と花火がはじけ、色っぽい悪魔ちゃんのアニシナねぇさん登場! 赤いお耳とシッポ付き。
神父を誘惑しまくって、とうとう篭絡して虜にしちゃう。
グェンが上着を落とされたらちゃんとお腹のところに十字が描いてあって、細かい〜。
勿論中身は、流石はこの二人ならではの、楽しいプログラム! ノリノリで手拍子!


滑走順には、この後は東京女子体育大学のシンクロ演技と書かれている。
照明が落ちた後、トイレに向かう人影ちらほら、おいおいシンクロ演技も面白いんだぞーと思いつつ。
グェンが落とした上着がそのままになっていて、人影が滑ってきたと思ったら「え?」「きゃー」「いやー」なんて声がちらりとその付近であがっていたので、グェン本人が取りに来たのかと思ったら。

照明が明るくなると、滑り始めたのはヤグディン! いきなりの『メモリアル』。アナウンスも何も無し。
なんというサプライズ!
トイレに行った人、やーいやーいとか思ってしまった少々意地悪な私がいたりして(^_^;

このプログラムは、私、手拍子できないの。
万感の思いを込めて、見つめてしまう感じなんだな……。
演技の後アナウンスが入って、「予定には無かったけれど、どうしてもヤグディンさんが滑りたいと…」って、そんな内容。 氷を見たら滑りたくなっちゃったの?(笑)
二回目、三回目には、この演技はありませんでした。初回のお客さんだけの、特別編。ちょっと得しちゃった気分?


今度こそ、東女体シンクロチームの演技。
人数が減って、16人になっている。一人、男性が入っているのは変わらず。
彼がいると、目の落ち着きどころがきちんと決まって、なかなかいいと思うんだなー。

スピンで衣装がひっかかっちゃったり、一人が転ぶと連鎖でとっても危険だったりと、シンクロならではのハラハラする場面もあった。
人が少なくなった分、ちょっと迫力不足になっちゃったカナ? などとも思ったりしたのだけれど。
回を追うごとに、良くなっていった!
ラストの回なんて、感動しちゃうくらい、迫力があって面白かったー!
初回で転んじゃったところは、実は見せ場があったのね! とか、ぱらぱらぱら〜っと人が交錯するところとか、本当に目が離せない。
最後の演技の後、皆で集まって抱き合って泣いちゃってたのに、またこちらの胸もきゅうんとなって……。
シンクロ、見逃すのは勿体無いよ。



整氷の後、第二部開始。
新横浜の難点は、何しろトイレの数が少ないこと。二階にある男子用を女子用に臨時転用してもまだ捌ききれない。
開始前に全員が席に着くのは、物理的に不可能なんだよな……。第一滑走の選手が気の毒なの。

そのトップは友加里ちゃん。
黒のオールインワンのタイツ姿で、帽子を使いながらのフォッシー。
はあ〜ん、おとこまえ! ちょっとツンとしたところが戻ってきた雰囲気で、ピシッピシッとかっこいい。
もし少し時代がずれていたら、日本チャンプになっていたかもしれないと、可能性を考えてしまう。凄い時代にかち合ってしまったんだよね。
でも、だからこその切磋琢磨で、どんどん磨かれてくのかもしれない。

岳斗くん。エキシビ版カンタループ。
この演技も、もう見納めなんだ……と、ある種の感慨とともにしっかり見つめる。岳斗くんのデスドロップ、大好きだわ。日本男子の中で一番迫力あるかも。
演技の後、はずむ息を整えながら、マイクを受け取って挨拶。
20年間の競技者生活を、このEXで終わりにします、と。

くる〜りくる〜りと一秒たりともその場にとどまらず、スケートをなんとなく滑らせながらのコメントは、とっても岳斗くんらしくって。
三回が三回とも、言うことが少しずつ違って、三回目が一番、じんときたかもしれない…。だんだん、話すことがまとまっていったのかな。
花束贈呈は、二回目までがタッくんで、三回目が大輔くんだった。

いろいろと、思うこともあるけれど。
まずは岳斗くん、競技生活お疲れ様でした。

しみじみとした空気が漂う中、のんちゃん&木戸さん登場。
今季カナダでも観ることの出来た、アナスタシア。
ちょうど、よかったかもしれないな。しっとりと、しんみりと。
努力を重ねて毎年確実に上手くなってきていて、いつも観るのが楽しみなこのカップル。まだまだ現役でがんばって欲しいのです。

黒いシャツにパンツと、シンプルないでたちで大ちゃん登場。ゴテゴテ趣味より絶対こっちのほうが似合う!
プログラムは、来季のフリー『アランフェス』の後半部分。
この曲を使うと知ったときには、頭が瞬間沸騰しそうな気分になったもの(苦笑)。
もちろん演奏者も違うし曲の編集も違うしアップテンポのアレンジが主だというし、全然別物なんだと言い聞かせつつもやっぱり心中穏やかではないのよね。そりゃー仕方が無いってもんです。

今季前半あたりまで、型にはめ込まれて窮屈そうな印象がどうしても拭えなかった大輔くん。本来の、“足元見ているだけでうっとりしてしまうスケーティング”が、プログラムのせいでか影を潜めてしまい、こちらももどかしくてどうしようもなかったんだけど。
それが、完全に戻ってきたかも…。
四大陸〜世界選手権での経験が、プラスに働いたのは言うまでも無い。
ステップはタラソワテイスト満載! ひっかかりそう……なんて思っていたら、ラストの公演でつんのめってひっくり返っちゃってました……(^^;
あちゃ〜〜って顔を両手で覆って、引っ込むときにもぺこり、なんてお辞儀して、そんなはじけ方というか明るさが戻ってきたのも、朗報な気がするよ。
だけどまだまだ抜かせないからね〜〜ちっちっ(笑)、なんてライバル心を持ってしまうのも、絶対に良いことなのだ。 いやはや完成が楽しみだわ。



ここから再び、チャンピオンとスペシャルゲストの登場です。
真っ先に滑るは、由希奈ちゃん。ピンクの衣装で、マダムバタフライ。

うん、これ。これも新しい競技用プログラムじゃないかと思うよ! フリーの後半部分ではないかと。
EX用と競技用と、気合と言うか醸し出す雰囲気が違うんだもの。EX用ならボーカル入りを持ってきそうな気がするし。
ラストのポーズ、前後開脚で終わる選手は時折いるけれど、そこに至るまでの流れが全て一連の自然さの中にあるのが由希奈ちゃん。
ジャンプは同じところで失敗していたような気がするが、安定してくれば鬼に金棒。
ほんとうにもう、女子はひしめいているというかなんというか。言葉にならないよ。

アニシナ&ペイゼラ再び登場、例のEX用フラメンコ。
このプログラムを見ると、時の流れを痛感させられてしまうから、辛いっちゃ辛い部分もあるんだよな……。
グェンの掛け声に、客席も応えていました。

章枝ちゃん、二つ目のプログラムは、濃い紫色のドレスでアダージョ。一部で滑った由希奈ちゃんとは別アレンジ・別ボーカルバージョン。
雰囲気が全然違うから、やはり流石だ。
ちょっと、世界が違いすぎますって!!
別の雰囲気のEXも観てみたいけど、それは競技用のほうに逆に期待しちゃおうかな?

ゲストスケーター、ブライアン・ジュベール。
ロードオブザダンスのほうかしら、アイリッシュダンスのプログラム。個人的に、当たり前のようにお客に拍手を要求するのは好きじゃないわ(笑)。
ジャンプのキレはやっぱり凄いが。
後半部分は舞台のように、上半身の振り付けがなくてトウステップオンリー。スピンは結構面白かったけど、フィギュアスケートのプログラムとしてはどうだろう……。この辺りは個人的な好みが分かれるところだろうな。私の好きなタイプのプログラムではないので、これはもう仕方が無い。ごめんなさい〜。

暗転から照明がつくと、チアガールスタイルの美姫ちゃん。青いポンポン、白いホットパンツ。
うっひゃっひゃー、可愛いっていうかこの歳でなきゃできない。
海外に持っていくとどうかなって気もするけど(チアガールって、例えばアメリカ映画じゃ扱いが、その………^^;)。
スタイルいいなー、おへそといえば以前しーちゃんもヘソ出ししてましたが、また別の色気がありますな。
青いトップスには「Miki」って書いてある。
美姫ちゃんにしか出来ないプログラム、ではありました。
最終公演で、ジャンプで失敗してアリーナ席に突っ込みそうになり、「ごめんなさい〜」みたいな仕草をしていたのが可愛かった。

ロックがかかって黒いTシャツのヤグさん登場。
ギター弾く真似したりマッチョマンポーズをとったり腰をくねらせたりアリーナの客にちょっかい出したりで、ファンなら絶叫モノなんだろうけど、冷めてしまってすみません。
だってスケートしてくれていないんですもの。『メモリアル』には目頭が熱くなったのだけれど。私やっぱり、スケートならスケートして欲しいんだな……。
この演技はスケートと言うより所謂「ショー向けの顔見せ出し物」な感じでしょ?
誤解されると困るのだけど、来てくれてありがとう、な気持ちはすごくあるんだよ。好きだったし。
だからヤグディンのスケートが、観たかったんだ、私は……。顔や姿を見るだけで「キャー」とは言えない。それが例えば武史くんであったとしても、スケートしてくれなきゃ嫌だ(我侭者です、ハイ)。

さて大トリは我らがしーちゃん。
キャッツの『メモリー』。衣装がなんとも凄いことになっていたけど! ロシアンテイストというかタラソワテイストというのかうむむむむ。

だけど、衣装で滑るんじゃないものね。
キ―――ンと引き締まった、周囲の温度がニ、三度下がったんじゃないかと思わせるような、独特の空気を漂わせ、観客の目を吸い付ける。
ワールドチャンプの貫禄。媚びないチャンピオン。しかし遠巻きにしても目が離せない。
ショーの締めくくりに、相応しい。
ほーーーっと、溜息が漏れる。


そしてグランドフィナーレ。
東女体シンクロチームが長い布を持って中央に集まる。あの布はトリノへの「道」なのかしら?
オープニング同様、アナウンスとともに順番に選手が現れて、少しずつ交錯しながら技を披露して一度引っ込む。

ラストの本番で3アクセルを決めた南里くん、最後は4トウに挑戦! 転倒しちゃってたけど、その心意気は評価したい。

一美くんは最後までアクセルに失敗していた……残念〜。彼は、二回目の公演だけグレーの衣装で、一回目と三回目はフリーの黒いのを着てました。

3アクセルといえば友加里ちゃん。二日目は二公演とも挑戦し、どちらも斜め姿勢で完全ではなかったけど、片足で降りていた。
そして、美姫ちゃん、この娘はいったいどーいう心臓なんだ、4サルコウ成功させちゃってるし〜!(だよね?)
流石にこの後にダブルアクセルは跳べないと(?)、岳斗くんは最後トリプルジャンプにしてました。


ああそして、章枝ちゃんよ! しーちゃんよ!
最後まで格が違うよ〜。

全員入り乱れて、何が何だかよくわかんないけどわやわやと散らばって最後のポーズ!!
うわお〜〜。

こんなに豪華なショーが、日本選手で構成できるなんて。こんな日が来るなんて!!
夢みたいよ。
更に、まだまだここに参加してない個性派選手が揃っているのだからね。

これは、突発的に良い選手が集まったのではないの。連綿と積み上げてきた、個人の努力の賜物。
そう、ちょうど今おにいさんおねえさんと言われている世代の選手が、身近にお手本も無いまま世界に放り込まれて、泣いてあがいてここまで作り上げてきた宝物。

今の若い選手は、その意味で恵まれていると思うんだ。
身近に大きな目標やお手本があるのだもの。
「順位はおねえさん(おにいさん)にまかせて、自分はのびのびと」なんて言わせてもらえなかった選手たち。
だから私は、彼らを応援する。とことんまで強くあって欲しい。若い世代の目標であって欲しい。


さて。
初日は開演時間が遅れたこともあって、終わる頃にはすっかり夜。
そのまま近くの飲み屋に流れる。
僅かな時間でも惜しんで語り合いたいのよ。お互い、この胸の内に溜まっている何物かをぶつけ合わなきゃ、やってられなーーい!(笑)

「今日は飲みたい気分なのー」ってんで、スパークリングのハーフに赤ワインのフルボトル。大丈夫、きっと消費しちゃうから。(ソフトドリンク組も勿論おりましたよ^^;)
いい加減語って語って、短い時間にぎゅっと凝縮されたような濃厚な会話して、気がついたら夜中の12時。
やばい、私は家に帰るのだー(^o^;
私以外は皆お泊り組なので(しかしこれからチェックインだ/笑)、バイバイまた明日ねとお別れして、急いで駅に向かう。
なんとか渋谷行きの最終に乗り継ぐことができて、ホッと一安心。でも帰ってもなかなか眠れそうに無いや……。


観るたびに上達していく選手たち。
ずっとずっと恒例になったら嬉しいな。
日本の選手たちもここまで素晴らしいんだよと、一般の皆さんにもアピールしちゃいたい。

そしてここに武史くんが居てくれたら、もっともっと幸せなんだけどな!!

今は、信じてじっと待つ期間。
素敵なニュースも舞い込んできたし、全てこの数ヶ月のもやもやが吹っ飛んでしまうくらいの! (→当該期日の日々雑感参照のこと)

前を見て、待っているから。
次に会えるのを、楽しみにしているから。うん、大丈夫。

もうすぐ新年。
スケート界は、七月一日に新しいシーズンを迎える。


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