−第51回 全関西フィギュアスケート選手権大会−
(04/03/13〜14/at Kobe Port Island Sports Center)

好きだから行く、それが原点。

「日々雑感」で書いたものを持って来ました。
文章は殆どそのままです。


03/13

午後3時過ぎ、三宮着。
世界ジュニア終了後、出場を確認するや実質四日間で全ての手配を整えた特急観戦であります。
信成くんが出るなら観に行こうかな、とは前々から思っていた訳ではあるんだけれど。
「『ぜ、全関やで?!』とか言われた」りしつつ、観たけりゃ行くのがこの道に嵌った者のサガというものでございましょう(笑)。
なに、カナダに比べりゃ近い近い(そーいう問題か^^;)。

今回の宿泊はツイン+エキストラベッドと、ほとんど修学旅行状態。
部屋の中、ベッドでいっぱいだ(笑)。
これもまた楽しいのよん。

ジュニア選手権男子には間に合わせるつもりが、語りに夢中で気がつけばタイムオーバー。焦ってポートアイランドに向かう。
今季一度も生武史くんに会えなかった武史ファンが集えばどういうことになるか、そりゃ予想がついたはずだったわな、注意力散漫、あかん。
選手権女子の途中から会場に入る。

fanfanさんからは「本当に東京から……!」と驚き混じりのコトバをいただき、せいさんには「なんでここにいるんですか」と訝しがられ……(笑)。
ここは東京で大会はオール関東? 違う違う。
ちなみに私に対しては大体“5へぇ”、友さっちゃん(仮名)に至っては“20へぇ”くらいだそうで(^_^;
だって観たかったんだもん。思い入れる生観戦に飢えているのよぅ。

選手権男子は一番最後で出場者は3人。
信成くんは最終滑走。
きらきらをバージョンアップした衣装はゴージャス感倍増。きらきらきら。
なんだか印象がやたらと精悍さを増しているのは、短くした髪のせいだけではないでしょう。
最後に見たのはわずか2ヶ月半程前なのにその男っぽさは、ちょっとどうしよう、かっこいいんですけど!! 困っちゃう、ドキドキする(笑)。

ウォームアップ時の信成くんはちょっと厳しめの顔をしていて、「あれ? まさかもしかしてどっか痛いんじゃ…」と思ったりもしたのだけれど、本番が始まってみればお見事の一言。
ランディングできゅっと軽く沈んで、すい〜〜〜っと伸びていく着氷は、流れがあってとてもきれい。これが出来る選手がなかなかいない。“かつーーんっ”て落ちてきて止まっちゃう選手、シニアでも結構多いのだ。
ジャンプを全て決めた後は目に見えて滑りが加速していき、素晴らしいスピードで流れるようにステップを踏んでいく。速!(はや!)

曲名ではなく『ナルくんのうるうるショート』と仲間内ではつい言ってしまうくらい^^;うるうるしてしまうこのプログラム、私はほんとに好きだなぁ。
sumireさんによると、世界ジュニアでは「うるうる」よりむしろ「パッション」が勝るくらい気合を感じたそうで、それも早く観てみたいぞ。地上波ではまず無理だろうな…。CS放送まで待たなければ(とほほ……)。

帰りにはいつもの『にこにこにこぉ!』 気持ちのいい子だなぁ。
このまままっすぐ育って欲しいよと、気持ちは近所のおばちゃん状態(おねーちゃんと言ったら怒られてしまうでしょうか^^;)。
あ、既に一人、何年も前からしっかりすっかりそんな気持ちにさせられてる選手がおりますわ(笑)。
たまんないですよ、もう。


三宮の某居酒屋にて夕御飯、総勢5名。
「国体は面白いですよ」としきりに勧められる。確かに、一度は行ってみたいと思っているんだけど……。
だんだんと、守備範囲が広くなっていく(笑)。

そして飢えに飢えている武史応援者たちの語りは止まるところを知らず、ホテルに戻っても落ち着く気配はない。
だって、つらいんだもん。
心置きなく話せるって、ほんとに有難く嬉しいのよ。


03/14

なんだか観戦に来て観光するって、今まであまり例が無い私だけれど、今季はそうなっちゃうんだから仕方が無い。
カナダは楽しかったなぁ。そして本日の昼間は異人館めぐり。
高校の修学旅行以来だけれど、あの頃はなーんにもわかってなかったのだろうな、記憶がほとんど無いや。

「めぐり」とはいっても数を打ったわけではなく、厳選3軒。詳細は省略しますが通称『イタリア館』が激オススメでございます。コーヒーが好きな方、ワインが好きな方には。
日本人オーナーが実際にお住まいになっていらっしゃるそうで、キッチンではマダムがケーキを焼いておられるし、オーナー氏は愛犬を連れて、中庭をご散策……。いゃあ、優雅ですなぁ。

マダム手作りのフルーツケーキにエスプレッソ、ついでに(ついで?^^;)グラスで赤ワインを一杯、プールのある中庭で味わいまして、のんびりと休日気分を堪能させていただきました。
大きなカップに一杯のカプチーノも美味しかったって(^^)。
他所より入館料は少々お高いのだけれど、この満足度なら充分です。


昨日の教訓を生かして早めに会場に向かう。その前にしっかり明石焼きも食べたりして。
夜遅くなるもん、やっぱり食べておかないとね。スケートリンクのすぐそばには何にも無いんだもん。
入ると、ジュニア選手権女子の途中だった。わぁ、昨日よりずっと観客席に人が居る〜。時間早いからかな、女子だからかな。

ジュニア選手権男子、昨日トップだった宮崎はーちゃん、それから吉田行宏くんと、おちびちゃん勢が元気が良くて可愛い。
記憶があるなーと思ったらふたりとも全日本ジュニアに出ていたね。すくすく育っておくれ。


武史くんファンが好きになる選手の共通項。
凛々しくて男の子っぽくてまっすぐなイメージ。
個々の好みに枝分かれはあれど、基本はここに落ち着くのではないかと考察するがいかがなものでございましょ? 年代別傾向もあるかな^^;


選手権女子は北村明子ちゃんの優勝。
魅せ方が違うね、やっぱり。

そしてまたしても言われてしまった、「なんでここにいるの?」
あはあはあは、あはははは。

選手権男子、信成くんのこのフリーはおそらくこれで見納め。
30秒長いシニアバージョン、世界ジュニアから戻ってほとんど間がなかったから、大変だったんじゃないだろうか(てか、戻ってきたの火曜日なんだそうですが)。

3アクセルと4トウは成功しなかったけれど、こんなにもエモーショナルな『The Rock』は、初めて観た。
私、今季何回彼を観たか咄嗟に数えられないくらい観たと思うけど、気持ちがものすごく入っててそれが表に発散されて、観る側がぐいっと引き込まれてしまうような。
ステップとか、まだまだぎこちなくてジュニア的な部分もはっきりわかるのにね。

演技に合わせて思わず身体が一緒に揺れてしまっているのに途中で気付いて、自分ながら溜まらない。
気持ちが一緒になって身体が動いてしまうって、私、武史くんには何度も何度も体験しているけど、ここでそれが出るとは。一緒に観ていた友達も同じで。

初めて観た頃、しゃきしゃきと元気一杯でぎゅんぎゅんリンクを突っ走っていた小柄な男の子が、たった3シーズン目で「うるうる」「エレガント」なんて形容詞をつけたくなるような雰囲気を個性に表すようになった。

それだけではなくて、ジュニア世界選手権という大きな大会を経た今は、更に「力強さ」と「精悍」な空気を身に纏い出している。
加えてもうひとつの形容詞。「エモーショナル」。うわぁ、ほんとですか。

こんなにも変わるものか、成長期の男の子って。全日本からまた変わっちゃったよ。
いや、その素晴らしき顕著な一例を、既に私は見守り続けてきているじゃない、ね。改めて驚かなくても。
一種の既視感。


最終滑走の北垣タッちゃん、昨日はちょっと調子が悪そうだったけれど今日はすごくいい!
背筋がぴんっと伸びてて姿勢が良くて、観てて気持ちがいいんです。
そしてスピンが上手なの。
思えば彼もジュニアだったのだから、この大会のために30秒伸ばしたのかしら、プログラムを? わー、ほんとにそうならそれも大変なことです。

リンクサイドでの表彰式、観たいけれど時間が無い! ポートライナーがあまり本数が無いのでヘタすると新幹線に乗り遅れてしまう〜。
というわけで、泣く泣く撤収の決意。
皆で買ったお花をfanfanさんに託し、sumireさんを残してリンクを後にする。ううううう。お疲れ様って、もう一度言ってあげたかったなあ。

きっと、世界ジュニアでの興奮や刺激やいい意味での緊張感が、そのまま身体の中に残っていたんだと思う。
それを目の当たりにできた私たちは、とってもラッキー? いやいや、来なきゃ観ることもできないんだもの。来て良かった。幸せだ。
幸せなんだ、けれど。


三宮駅で友mさんとお別れ、関東組の二人は新幹線の中でワインで乾杯(結局それか…。笑。ちなみに新幹線はやはりギリギリだった)。
だってさ。幸せだったけど、やっぱり寂しさ倍増なんだもの!! 複雑よ。
早くも来季の観戦計画をああだこうだとじっくり練り合い、三時間はあっという間に経っていったのでありました。

ああもう、来季が楽しみだな!!


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