(01/09/29/at Shin-Yokohama Prince Hotel Skate Center) |
09/29 フィリップがやってくる! このニュースを聞いたときには、「えー? 本当!?」吃驚仰天。 しかし本当だったのね。 場所はどこ、新横浜? 行きますとも、行きますとも! 少しくらいチケット高くたって行っちゃうわよ〜。 (実際には、予想より安かったです、チケット。ホッ) 私は特別キャンデロロ選手のファンだったわけではないけれど。 でも随分昔からNHK杯などでお馴染みで、その独創性には毎回目を見張っていたし、長野五輪の顛末なんてはっきりくっきり覚えている。 あの『ダルタニアン』のプログラムは良かった。何故だかわからないのに、なぜか何かに感動した。 そんな不思議な感動を残して、アマチュア界から去っていった彼。必然的に、日本ではお目にかかることも無くなって。 プロになってリミッターはずした(?)彼が来てくれるというならもう! 生で観たかったんですよ、ええ。 という訳で、いそいそと新横浜に向かう。 早めに待ち合わせて夕ご飯を食べて、リンクに着いたときはちょうど開場が始まったくらい? 結構長い列ができていた。 「競技会ではないので、花やプレゼントの投げ入れはできませ〜ん!!」 係員が声を掠らせながら叫んでいる。あらら。そうなんだ。 各出演者ごとにダンボールが用意されて、その中に入れるようになっていた。預かって渡してくれるのね。 階段を少しずつ上りながら順番を待っていると、後ろから声をかけられる。「そうじゃないかと思って」 目印は着ていたTシャツと草履(笑/だって好きなんだもん。開場前か終演後、畳草履履いた女子がいたらそれは私です)。 懐かしい再会を喜ぶ。今日は何人会えるかな。 入り口を入ったところは物品販売コーナー。 あぁっ!! 『World Figure Skating 5』!! 売ってる、やっぱり売ってる。 大慌てで並んで購入。店頭販売は10月5日からとか。 隣の机では『キャンデロロオリジナルCD』なんてのも売っている。あ、ちょっと欲しいかも(笑)。 でもとりあえずは、お手洗いにいっておかないと。生理現象には逆らえません。 席につく前に列に並ぶも、これが大変な人数で。しまった、駅で行っておくんだった。かなり後悔。 数が少ないこと、すっかり忘れていました。 男性用も臨時に女性用に換えてあり、人数を目で計ってそちらに移る。 「そろそろ席にお座りくださーい」 げ。まずい。始まっちゃうかも。でもここまで並んだんだもん。まだ5分あるしっ(^^; なんとか間に合ってリンクサイドに降りる、えーっと、南側一列目……。 うわ。マジ? ちょっと。 ほんとにここ? ええの?? ショートサイドのやや東寄り、ほぼ真ん中。 視線のまっすぐ先には、スケーターが出てくるであろう、白い幕が下がっている。 ってことは、あそこから登場するスケーターさんたちは、まっすぐこちらに向かってきてくれたりするんやねぇ…。うわぁ。 目の前はリンク。もう、リンクといったらリンク。というか、ここがリンク。 氷上に地がすりを敷いて、座席を上まで組んである。ロングサイドにも2列ずつ。 数10センチ先には、もう氷。客席との境目に、クリスマスの電飾みたいな小さな灯りがずうっと張ってある。これはスケーターさんたちの目印にもなるんだろうな。 そして、幕の脇には、あれは、ああ生演奏じゃないの! すっごーい贅沢ー。 ※追記/知らなかったのだが、演奏者の中には、フィリップの使う音楽を作曲したマキシム・ロドリゲス氏もいたとのことで。うっわー、ますます贅沢〜!! もう薄暗くなっている場内で、リンク内モードを装備しながら思わず顔が笑み崩れる。 ちなみに今日はTシャツの上にウールのカーディガン、フリースのコート。足元は既に厚手の靴下&スニーカーに換えてある。 更にひざ掛け、座布団。よほど寒くなったら背中にカイロを貼ろう。 準備万端、数分遅れでショーの幕が開く。 フランス語(ほんとか? そんな風に聞こえたの^^;)+英語と日本語のアナウンスがあり、まずはオープニング。 照明がくるくると煌き、音楽が鳴り出す。 出演者が一人ずつ出てきて、何か技を披露しては幕の奥に戻っていく。 もう、この時点で頭が吹っ飛びまして。 最初は律儀に一応メモ帳を膝に置いていたのに、始まって1分で、それをバッグにしまい込んでしまった。 無理ですー、こんな状態で。もう、今日はただただ楽しみますっ。 と、いうわけで、順番等はごちゃごちゃですが、印象や感想などを思いつくままに! (ですので、もしも間違いがあったら遠慮なく指摘してやってくださいませ<(_ _)> 実はすっごく怖いの〜、とんでもない間違いをしちゃいないかと) 改めてオープニング。実は、日本人選手と来日スケーターは交互に登場したはずなのだけど、なぜかこのシーンは日本の女の子たちのことしか記憶に無くて(^^;。 男の子は衣装だけは覚えているんだけど、何をやったかまでは……ゴメンっ。 静香ちゃんは、ノースリーブのドレスで、背中をぐっと反らせたイナ・バウアー、サイドウェイズ・リーニングスピンなど、得意技を披露。つくづく、柔らかいのね〜(^^)。 昨シーズンより身体をきゅっと絞ったのかな、すっきりスマートな感じ。 章枝ちゃんは黒いドレスに赤バラ模様、シニヨンに赤い髪飾り。 くるくるくるくる〜と両足で回っていったり、歯切れが良くって、そして楽しそうな笑顔! 衣装から今日は何をやってくれるんだろう? と考える。 美栄ちゃんは、昨シーズンのSPの衣装、すーっと滑ってきて中央でダブルアクセル、そして少し円を描くように滑って再びダブルアクセル! たっか〜〜〜い!! 目線がほら、下からだから。足元は同じ高さでこちらは座っているから、勢いジャンプすると見上げることになる。 相乗効果で、迫力倍増。 洋輔くんは、例のターザンの衣装で登場。 あれをまた観れるのね〜(わくわく)。 岳斗くんは、光沢のあるシルバーグレイのシャツに黄色っぽいネクタイ、そして…………。 しましま。しましまサスペンダーパンツ。 さて、一体何人の頭に「武史くんの今季SPの写真」が去来したでしょう(笑)。 しましま、流行りなんかな……? 一際アナウンスの声が高まり、ボナリー登場。 そして。 いついつはゴットファーザー、いついつは……というように、少し軌跡が紹介され、開いた幕の向こうに現れたシルエットは。 『ダルタニアン』!! やはり登場はこれできましたか。 音楽を聴いただけで涙が出そうよ。 もちろん構成はショー用になっていて、ストーリーというよりもエエトコ取り。ちゃんと客席のある三方向に向けて見せ場をつくって、ジャンプの難度は下げてある。だけど思い出すよ長野を、長野を。 クライマックスでは幕前に準備されていたサーベルをすらり! そしてあの! ストレートラインステップで! 真っ直ぐこっちにやってくる!! ああもう、私。ことスケートに関しては莫迦だ莫迦だと自分でも思ってたけど、とことん莫迦でいいと思った。 これが騒がずに居られましょうか。 気持ちは観客全員のもののようで、拍手、掛け声、鰻昇りに興奮の坩堝。 みんなスケートが好きでフィリップが好きで、一緒に楽しもう、自分たちで盛り上げよう、ってそんな気持ちが伝わってくる。 思い切り気分が高揚して第一部のスタート。 日本選手と来日スケーターとが交互に登場してプログラムを滑る。 (以下、順番は本当にいいかげんです。ゴメンナサイ^^; 一部か二部かも曖昧) 荒川静香ちゃんは、しっとりした女性らしいプログラム。 ほんとにきれいになった。 ジャンプが決まって、ほわっと一瞬笑ったのがとっても可愛いかった。 ウソワ&プラトフ『シェルブールの雨傘』。 映画のシーンを見ているみたいでした。ちゃんとストーリーを追っているみたいな、イメージシーンのような。ピンクの傘が印象的で。 竹内洋輔くん、今季のフリー『ターザン』。 リンクが狭くなっているので、競技用のプログラムはちょっと滑りづらそう。照明は暗めでスポットライトだし、距離も測り難いだろうし。 かなり激しいプログラムなんだけど、動きは半分くらいに抑えてあっただろうか? しかし、彼。なんというか、セクシーになった…な……。 プログラムがそうなんじゃなくて、彼自身、男っぽい色気のようなものが発散されるようになったんじゃないかと、そんな感じで。 ジャンプが決まった次の一瞬、素でちょっと笑った。「ほ、決まった」みたいな。 その顔、いい。 そう、ジャンプ。ジャンプが。 この席のまん前、左右と、まさにジャンプ地点でもあって。 皆さん、次々と目の前で跳んでくれるんですー。 まっすぐ助走してきて、すぐそこでジャンプ! ランディング直後の表情など、手に取るようにわかって。 フェンスも無しの至近距離、その迫力たるやとても言葉になんかできません。 反面、万が一こけちゃったらこっちに突っ込んでくるのかい、と見当違いのドキドキも加わって(笑)。 ビクトール・ペトレンコ。 生ペト様! 現役時代の氷上の王子様とはがらりと雰囲気を変えて、芸達者なコミカル演技。 テイルコート(タキシードだったか?)で登場、三方にお辞儀……これだけで笑いが起きるって(笑)。間が絶妙なんだよなー。 椅子に座って、ピアノを弾く振りをしばらくしてたかと思うと、おもむろに立ち上がって上着を脱ぐ。 下に着ていたのは派手派手シャツ、軽快な音楽で踊りまくりながら滑る滑る。 はっ。あっ! うわ〜〜〜。 すぐ間近を滑り抜けても、氷を削る音がしない。 そりゃちょっとは音がするけれど、脚を踏み込んだときの「ふぐふぐふぐ、ぐわぐわぐわっ」て、あの音が無い。 感動…。演技も楽しかったけど、感動のバイアスは「音がしない」ことに強くかかった。 昔の選手はスケーティングがきれい、って、目の当たりにした気分だった。 村主章枝ちゃん。 最初ゆったりとした音楽で、途中でテンポが変わる。(追記/『Don't cry for me Argentina』) ノリノリで小粋に、オープニングで観せたのは、このナンバーの一部と知れる。あ、レイバックスピンに隙が無くなったかも。 ほんっとに自信に溢れて、誇らしげな雰囲気すら漂う。 ラスト、両手を腰に当ててきゅっ、と決めたポーズ。 曲が終わっても茶目っ気たっぷり、ファッションモデルみたいに脚を組み替え身体の角度を変えてみたりして。 んもう、章枝ちゃんったら! なんて強くなったんでしょう。 カザコワ&ドミトリエフ。 カザコワさんの両手首に長い布をつないで、操り人形を演じる。 面白くて、ちょっと背筋がぞくっとするようなプログラムでした。ラストが、薄ら怖かったの、どうしてか。 こんな雰囲気も、競技会では考えられないもの。 三週間前に脚の手術をしたという、スルヤ・ボナリー。 そのせいかな、勢いもスピードもあまり無い気がする。ジャンプは一度転倒してしまった。 それでも来てくれたというのが嬉しいよね。 彼女独特の片足で降りるバックフリップは健在(ああ、これもすぐそばで^^)。 そしていよいよ第一部のラスト、フィリップ・キャンデロロ再び登場! Japan Openでも観せた『ブレイブハート』。 アナウンスで、物語のあらすじが説明される。 キャンデ氏はというと、キルトのスカートの裾をめくって、ちらちらんと見せている(^^;。ご丁寧に三方向すべてに向かって。 か、変わってない(笑)。 個人的には、単純だけど素足でのキャンデロロ・スピンが一番キました。い、痛そ……。 プログラム的には後味が悪くて、ちょっと物語に入り込めないんです。ゴメンナサイ。 以上で、第一部終了。 |