整氷タイム。 そのままリンク内に居ても寒いので、軽食コーナーに避難。 友達何人かと会う。全日程来る人もいるんだよね。 明日は、どれくらい席が埋まるんだろう。 リンクサイドはほぼ満席、しかしスタンドは空席が目立つ。 端の席の人は、係員の指示で中央に移動したらしい。 こんなに楽しいのにー。勿体無い。明日は埋まるよね、ね。 なんとなく気配がしたので、背中にカイロを貼る。 第一部の頭では、汗をかくくらいヒートアップしたのだが、その反動で冷えてきそうだ。 まだ全身真冬装備じゃないから、一応、念の為。 座席に戻って、つい目の前の氷を手で擦り擦り。冷たーーい(当然です)。 丁寧に整氷されたリンクは、とてもきれいだ。 さて、第二部スタート。 トップを飾るのは、恩田美栄ちゃん。 氷上に出てきてポーズをとり、「ヨシエ・オンダっ!!」とアナウンスが入ったところで流れた音楽は、あれ? なんか違うみたい? ファンファーレのような音楽が鳴って、美栄ちゃんは手持ち無沙汰になんとなくその辺りを少し滑って待っている。 曲に一区切りついたところで、再度「ヨシエ・オンダっ!!」 多分、音楽とアナウンスのタイミングが、かみ合わなかったんだろうなぁ…。 気を取り直して拍手、掛け声、プログラムは昨シーズンのSP『red』。 ちょっと緊張している風なのと、やはり競技用のプログラムは狭いリンクで滑りにくいのかな、と観ていたけれど。 音楽が進むにつれて、ジャンプが決まっていって、目線がピタリ、ピタリと客席に向けられる。 ラストジャンプはまたちょうど斜め前、決まった瞬間、笑顔! 可愛い〜(*^^*)!! 花のような笑顔だった。本当に、今日はこの席に感謝だよ。 ウソワ&プラトフ、第二部は『カルメン』。 アイスダンサーの真骨頂か、華やかで妖艶。 けっこうギリギリ端っこまで滑ってくるので、そのたびにドキッとする。でも、大丈夫なんだな。 こんなに足元までまじまじと観れるなんて、滅多なことじゃできない。 縞々パンツの田村岳斗くんは帽子を被って登場。 ミディアムテンポのJazzyな音楽、大人っぽい雰囲気で踊る。(追記/『Cantaloop』) 客席に視線をやりながら、クールダンディを演じる。 けどけど、ああっやまとくんっ。照れてる、照れてますねアナタ!! すました微笑にも、お目目が、お目目が照れ笑い。 男前なのになり切れない、その飄々としたキャラクターが好きですわ。 ばっちり視線をもらってしまっておまけに至近距離指差し付きで。 私、ここに座ってて良かったのかしら、本命ファンの皆様、ごめんなさい〜(汗)。 膝をついた決めポーズは、勢い余ってリンクからよろけて飛び出しちゃってました。 最後に幕内に引っ込むところまで、思いっきり照れ照れ(そんな風に見えちゃったのよ、おねーさんには^o^)。 コヴァリコーワ&ノボトニー。 95年の世界チャンピオンですが、何故だか私の印象は今日が初見(ごめんなさい)。 アクロバティックなリフトに、拍手喝采。 プロになると、ジャンプの派手さが影を潜める分、こういうところで魅せてくれるんだなぁ。 「フィギュアには美しい音楽が欠かせません〜」のアナウンス、サンサーンスの『白鳥』を選んだお二人は、ウクライナから来たベセディン&ポリシュク。 むくつけき男性ペアでございます! 純白のチュチュに身を包み、無表情のまま繰り広げられるアクロバティックな技の数々、腹筋が苦しくなるまで笑わせていただきました! 直接背中や肩に乗ったり、「ああ、痛くないの痛くないの!?」 リフト(といっても手の上で更に逆立ち)から“ドサッ!!”という勢いで氷上ギリギリに落っこちたり。絶妙の間。 観客も「ひえぇっ」「うわぁ」悲鳴をあげたり大笑いしたり、大変な盛り上がりよう。 この後、誰が滑るのよ!? 「いつもはシングルですが、今日はペアに挑戦します。ビクトール・ペトレンコあぁ〜んどビクトーリアー!」 ペトレンコ氏、今度は華奢な女性とダンスホールドを組んで登場……と、思いきや。 衣装に、女の子の人形がくっついているんですねっ。 ルー・ベガの『マンボNo.5』♪ 気取ってステップを踏みながら、時には腕を自分の首にまきつけさせたり腰にまわさせたり、そのままスピンもジャンプもやっちゃったりして、人形なんだけど一寸見本物に見えなくも無かったりして、これまた涙が出るほど笑ったこと笑ったこと。 芸人、だわ。職人。すごい。 カザコワ&ドミトリエフ。 ふたり、氷上に出てポーズをとっているのに、アナウンスが「……………スルヤ・ボナリー!!」 ちょっとちょっとヾ(^^;。 どうりで紹介が少しばかりちぐはぐだと思った。 ドミトリエフさん、おどけて「(間違えたのは)おまえだ〜!」とばかりに放送席を指差す。 司会氏、「あまりの感動に間違えてしまいました」なんて言いつつ、紹介のやり直し。 これも“初日らしさ”ってことよね。 (このアクシデント、第二部で起こったんですよね、確か? カザコワさんとドミさんのときよね? なんだかもう、その辺も曖昧になってしまっているのです。違ってたらごめんなさいぃ、どうぞ突っ込んでやってください) お二人が演じたのは、長野五輪で観せてくれたのと、同じプログラムだったように思います。 今度こそ本当に(笑)ボナリー登場、これもノリノリのナンバー。 (追記/思い出した、『Dancing Fool』だ! 昨シーズンODでやたらと流行った曲^^) 側を通ったとき、脚がきれいだな〜と思った。鍛え上げられたアスリートの脚。 改めて思ったのは、彼女のプログラムは滑るシーンが少ないな、ということ。走ったり、跳んだり、踊ったりはしているけど。 ふと、Japan Openのルー・チェンを連想した。 そしてトリは勿論この人です、フィリップ・キャンデロロ、闘牛士姿で登場! 相変わらずな彼は、手に持った赤い布で、客席の女の子たちの頭をふわふわと撫でたり、手をとって握手、それからキス! 更には、当然のように上着を脱ぎ始める!(笑) シャツの袖が取れるようになっていた(凝ってるなぁ^^;)。 しかし結局それも脱いじゃうんだから、仕掛けの意味が無いんでは!? 上半身裸になった彼は、今度はズボンに手をかけ!――――――――そこまででございました。 あー良かった(笑)。 私たちのすぐ側には、双子の赤ちゃんを抱いた若いカップルが座っていて、めざとく赤ちゃんを見つけたフィリップは滑り寄ってきてほっぺを撫で撫で、くるりと振り返ってサムズアップなどしてみせる。 どこまでもサービス精神溢れる彼だった。 フィナーレ。 リンク中央に一輪の大きな赤い花。 スポットライトの中、滑り出てきたのは静香ちゃん、花を手にとってリンクを滑る。 続いて、次々とスケーターが出てきて、花を受け取って滑っては次の人に手渡していく。 ああ、こういう演出のフィナーレ、なんだかじんときてきれいだ。 しばらく花のリレーが続いた後、岳斗くんと洋輔くんが、大きなフランスと日本の国旗をそれぞれ持ち、旗の後ろを章枝ちゃんと静香ちゃんが持って出てくる。 2枚の旗がリンクを回り、美栄ちゃんが花を持って、スカーンッとピンスポットが当たる中、リフトされたペアの女性に捧げて手渡す。凄く、印象に残るシーン。 やがてフィリップまで花が渡ると、再度全員で出てきてリンクに散らばって最後のご挨拶、そして周回が始まる。 日本選手以外は皆、衣装が黒と金でまとめられていて、とてもお洒落。 ボナリーとフィリップは、何度も何度もバックフリップを並んで一緒に決める大盤振る舞い。 フィリップがマイクをもって挨拶をし、全員が幕内に引っ込んで照明が落ちる。 鳴り止まない拍手。手拍子。 やがて再び全員氷上に現れて、今度こそ最後のご挨拶。 「See you next year in JAPAN!!」 マイクで叫ぶフィリップ。ほんとに、ほんと? また来年も来てくれるの? 本当に? 来て!! 来年は、満員御礼で迎えてあげるから。 絶対、観に行くから。 ね、来て、ね。ね。 思わず立ち上がって拍手。 ロングサイドの端のほうは、皆が立ち上がってる。 スタンディングオベイション、って自然に出るよね。 (最終公演は、ほぼ総立ちだったと聞いた。良かった!) バッグを持ち上げると、底がどことなく湿っぽい。 そういえば、地がすりの下は直で氷だった。そりゃ、湿っちゃうよね…(^^;。 不注意不注意。 販売コーナーを覗くと、CDも『WFS5』も、当日分はもう売切れだった。 CDは仕方ないけど、本、先に買っておいて良かった。 思い出して、慌ててアンケートを書いて置いていく。 楽しかったなぁ。 フィリップは「日本に来れて嬉しい、日本のファンの前で滑れて嬉しい!」と、全身で表現しているようだった。 本当に日本が好きで、ファンを大切にしてくれて。 他のスケーターさんたちも、皆こんな状況下で極東まで来てくれて、素敵な姿を観せてくれて。 こちらも精一杯、拍手と声援で応えたつもりだけれど。 今日のお客さんたちは、皆本当にスケートが好きで、皆で一緒に楽しもう、盛り上げよう、と、ひとつになってたように思えるけれど。 スタンドの空席が、恨めしかった。 急に決まったのか、チケットの売り出し期間もほんの一ヶ月くらいしかなくて。 前宣伝も、何もかも足りなかったのかもしれないな。 知ってたら観に行った、っていう人もけっこういるかもしれない。 次の機会は、かなうなら来年は。 満員御礼で迎えてあげたい!! こんなに楽しいんだもん。 可能なら、観なきゃもったいないよ。 いっぱいいっぱい楽しかったって言って、また企画してくれって言おう。 それは、次の再会のために。 来てくれて、本当にありがとう。 |