−第70回 全日本フィギュアスケート選手権大会−
(01/12/21〜12/23/at Namihaya Dome)

国内戦天王山!


12/21

ネット上で、滑走順を確認する。
武史くんの名前は無い。
欠場のニュースも確認する。

全日本は出ないかもしれない、結構早い時期からなんとなく予感はしていた。
もちろん、NHK杯の結果次第だったんだけど。

覚悟、ちゃんとできてたみたいだ。

でも行きますよ、もちろん。
全日本は、天王山。
その場に行かなければわからないことが余りにたくさんあることを、もう、知っている。


本当は、今日からなんだ。
シンクロと、ペアと、ダンス。
ごめんね、観れなくて。って私が謝ることでもなんでもないのだが、気分的にそんな感じで。

明日、行くからね。


12/22

武史くんが出ないとなると(それが理由って訳でも無いのだが^^;)、公式練習のために超早朝便に乗る気合までは湧いてこなくって。
東京駅を9時前に出る新幹線に乗った。開場時間には間に合うだろう。
途中でK子さんと合流、話し込んでいればあっという間に新大阪。

お昼代わりに駅弁を買って、電車を乗り換える。(Kioskにて「名物・八角弁当」とイチ押しで売られていたが、そうなんですか?)

ちょうど開場くらいかな、と思っていたら、早めに開けてくれたそうで、関西在住mさんが席をとっておいてくれた。ありがとー(^^)。
ジャッジ側、TVカメラを避けてややセンターからずれたところ、少し上のほう。
リンク全体が見渡せていい。
入ったら、ペアの公式練習中だった。

会場は10000人収容を誇り、夏場はプール、秋は体育館であるらしい。
入り口寄りにリンクがつくってあるため、奥に行けば行くほどリンクから遠ざかることになる。

元来、投げ物はまずしない私なのだが、全日本だけは別だ。
いろんな気持ちを込めて花を投げてあげたい選手が、何人か居るんだけれど…。

客席からリンクは遠く、悲しいかな私の力&技術(そんなものは無い^^;)では、届きそうに無い。
ショートサイドのガラス張り部分からリンクに“落とす”か、反対側で控え室に戻る選手にやはり落としてあげることはできるけど、それでは肝心の演技がしっかり観れない。そんな本末転倒なことはしたくないぞ。

早々に花投げは諦める。ごめんね。拍手いっぱいするからね。


毎年楽しみなのがプログラム。今季は表紙が凄くきれいだぁ。
各選手のプロフィールがけっこう面白いのだ。遊んでるなこいつら、ってパターンが散見される(笑)。

今回は70回記念ということで、節目節目の優勝者たちの写真やコメントが後ろのほうに載っていた。
最初の頃は屋外だったのね! 考えてみれば当たり前の話だが、改めて見ると凄いなあ、と思ったり。
五十嵐さんの「フィギュアスケートとは総合力の競技という事を覚えておいてほしい」という言葉が重い。
スケーティングが、ステップが、スピンが、一発のジャンプに勝ることもある、と。そうだよ。本当に。


せいいちさんが、滑走順を印刷して渡してくれた。いつも本当にありがとう、そしてお疲れ様です(^^)。
パソコン部隊は斜め前に陣取っている。あ、ちょっといい位置だったかも(笑)。

もごもごと「八角弁当」を食べながらもご挨拶したり喋ったり電話がかかってきたりとしているうちに、開始時間になってしまった。
慌ててお弁当を片付ける。後でまた食べよ。長いのだ、今日は9時過ぎまで競技がある。

まずは男子ショートプログラムから。


第一グループから、気になる選手は散らばっている。
トップがいきなり佐々木亮輔くん、全日本ジュニアの準優勝。
『エル・シド』、スピードはいまひとつだが、ジャンプはきっちりと全部決める。
得点、4.5平均。プレゼンはちょっと下がったな。
これが、今日の基準。

第二滑走に早くも中庭健介くん登場。
今季スケートアメリカにて、シニアグランプリシリーズ初参戦。
『Romeo & Juliet』、ミスは出たけどプレゼンテーションでは5.0も。

なんだってこんな立て続けなんだ^^;、3番目は織田信成くん、全日本ジュニア(4位)以来、私的ご贔屓株の選手。
最年少の中学3年生、若干14歳。織田家直系○○代目、スタンドのフェンスには、なんと家紋入りの横断幕が(^o^)。

ウォーミングアップのときから「一人子供が混じってる」ってそんな感じだったんだけど。
武史くんは、まさに彼と同じ歳で全日本シニア初参戦、初優勝だったんだなぁ…。
きっとこんな感じで。改めて、凄い話だよ、やっぱり。

ジャンプでひとつこけちゃったけど、今日も元気で勢いがあって、良い!
音楽はアップテンポな『EL.Cunbanchero』。
武史ファンなら必ずや、心擽られるタイプでしょう(笑)。事実、周囲はそうだったわよん^^。

第二グループトップの中田誠人くん、ジュニアの3位。
『グラディエーター』、決めは○、とメモに残っております。

8番目、関徳武くん。
Aさんからいつもの「セキメグム」小旗を、数本預かって振る。可愛くてこの旗、好きなんだ。
細身で長身、身体の線が実にきれいでやっぱりご贔屓選手なんですが、ちょっと元気が無い……か、なぁ…。
今季3年目の『ファウスト』、好きなプログラムなんだけど。振りが、初期の頃と変わってる。

10番目に田中総司くん。『パワー・グレイ』
ぐぐっと沈み込んで耐える着氷(「そうし降り」と呼ばれてもいる^^;)、なんであれで耐えられるんでしょう〜。凄いといえば凄い、膝の柔らかさ。

第三グループには、田村岳斗くんと竹内洋輔くんが。
しっかり同じグループなのね。抽選なんだけど、この偶然は。(女子はもっと凄かったが、それは後述)

12番の森下雅貴くん、演技終了後次の岳斗くんとタッチ。

岳斗くん、『カルメン』
出だしの4トゥで倒れかけ、コンビネーションにならず。あー。
2アクセル、3ルッツ――に、なんとセカンドジャンプをつけてコンビにしてきた。

うーん。
最初の4トゥ、“ステップから”と見なしてもらえるんだろうか。助走、しっかりあるんだが。しかし世界的選手でもどうよ、てなくらい長い助走の選手もいるからなぁ…。

5.1−5.3、5.4−5.6。ふーん………そうですか。(いろいろと…思うところもあるのだが……パス)

岳斗くん、次の茂木直治くんとタッチ。このグループは、全員次の滑走者とタッチして交替してた。
そうしようって決めてたん?(笑)

そして最後に竹内くん。『禿山の一夜』
彼もコンビネーションジャンプ失敗。ううーーん。
スピンはきれいだった。
4.7−5.1、5.2−5.6。うううーーーん。

一応、今大会男子トップ2という下馬評なんですが。
どちらもミス有り演技。残念だ。

そして報道陣。あからさま過ぎ。ま、それがお仕事なのはわかるが、それにしても。

岳斗くんの後を追いかけ、演技が終わると一斉にぞろぞろぞろぞろぞろ……外に出てっちゃって廊下でインタビュー。黒山。フラッシュばしばし。
(ある程度、控え室への廊下の奥までよく見える席だった) 竹内くんの頃にまた戻ってきて、終われば後を追ってぞろぞろぞろぞろぞろ…以下同文。

廊下のカメラマンたちのフラッシュはええのか? をい。と思ったよ。
リンクに完全に漏れてきてるし(っていうよりガラス戸むき出しだから当然)気になるのは一緒なんだけど。

だいたい、ほんとにプレス席が空っぽになるのだから!
次の滑走者の立場は…。

それを言うなら放送席。
男子のとき、解説者・アナウンサーとも座っていなかったんだから(涙)。プレス席で観てもいなかった。少なくとも、私には探せなかった。
そういうもんなのよね。一日中、ああやって解説してくれてる訳じゃないのです。

それにしたってなー、確かに今回は女子に注目が集まってるって言ってもさ…。岳斗くん・洋輔くんのときすら居なかった。というより、放送席まだ準備完全にできてなかったね? 別にいいんだけどさ。ちょっとかなしかったな。

3グループ終わったところでやっと整氷。
そして、なみはやドームは……寒い!

福岡パピオとどちらが寒い、と聞かれたら福岡だと答えるが、それしてにも寒い。
本当は足元暖房があるはずなのだが、フィギュアの全日本くらいじゃ入れてもらえないのね(T_T)。座席も余ってるし(そりゃ10000人なんて入りませんよ、どう転んでも)。

この間、プログラムなどじっくり眺める。
をぃをぃをぃ、昨年度の全日本の成績って、ジュニアとシニアが一緒くたになってるじゃないのー!
そりゃ〜マズイっしょ。おんなじ順位が二人いるって(^_^;。かっこジュニア、とかさ、入れておきましょうよ。
おまけに武しゃんの昨シーズンの順位、抜けてるし。これは提出書類の問題かしらん(1位ですって、もちろん)。

そう。一応エントリーはされていたので、武史くんも恩ちゃんも、プロフィールは載っているのです。
趣味の項、恩ちゃんの「ジム通い」に、思わず「かっこいい〜♪」

そして写真。
「写真を撮るところから勝負は始まっているのよ!(笑)」by……誰だっけ?

高橋大輔くんの爽やかなこと!(^o^)
スーツにネクタイ、すっとこちらを見てナチュラルににっこり♪
岡崎真くんも素敵な笑顔、うーんさすが、こうでなくっちゃ、好感度ばっちり。

さぁて、我らが武しゃんは……あ…あの………(^^;。ノーコメントということで。ま、こういう写真はしょうがないよね。免許証みたいなもんで。次は気合、入れような(は?)。いや、写真だけ気合入れても仕方ないっちゃないのだが、それでも、さ。せっかくだもん(何が?/笑)。

冗談はさておき、あまりに可哀想だったのがペアのマルクンツォフくんで。
こ、この写真はもしや、水疱瘡疾病時の!?? 顔中、点々が……。
何だって、何だってこんな写真を(T_T)。嗚呼。


第四グループ、20番目に岡崎くん。『The Mission』
ノーミス!!
4回転ジャンプをはずして難度は下げたものの、その分他にも神経が行き届くのだろう、丁寧に、きっちりとエレメントを決めていく。
ボロボロで悔しかっただろうNHK杯とは全然違う、岡崎くんって本当はこういう演技をするんだよ。最後は表情まで柔らかく穏やかになって。

おー、久々にスカッとした!!
さすがだよ。たいしたもんです。きっちり全日本には合わせてくる。昨シーズンも、SPは2位だった。
男子シングル出場者中最年長、現在25歳。これが最後の全日本。
かっこいいよ、岡崎くん。

22番、岩本英嗣くん。
男っぽくて踊れる選手。足運びが少々(武史版)アランフェスちっくだったり。
ジャンプがなー、決まればな…。でも今季のフリーは面白くて大好きなので、明日に期待しよう。

そして23番、高橋大輔くん。全日本ジュニアチャンピオン。
今回密かに、大穴と思っておりました。今大会、実は一番応援しているかも。
そりゃ、実際にはそれは難しいだろうことも知っているし、今からそんなプレッシャーだの何だの、背負わせる気は毛頭無いよ。ご贔屓選手だから尚更のこと。

だけれどこうして大会が始まって、ここまでシニアのお兄さんたちが失敗を重ねるのなら、その間隙を縫って台に上がっちまえ、って。
カゲキにそんなことを考えてしまうほど、皆さん大概コケまくってくれていたので^^;。
もうちょい、しゃきっとして欲しいのよ、お兄さま方。

ダグ・リー氏がついているのは、事前に知っていたから驚かない。
『ウエストサイド・ストーリー』、赤いシャツにグレイのパンツ。
こうしてシニアに混じると、やっぱりちょっと華奢な感じがあるんだな。っていうよりむしろ普通。逆に皆が華奢過ぎなのよ、多分。
※追記/映像を観たら、大輔くん思いっ切り華奢でした。そっかー、まだ少年なんだな…。生で氷上での姿を観ると、そんな気はしなかったんだけど。特に全日本ジュニアでは、めっちゃ骨太に見えた。きっとそれは、いいことだと思う。

――――っと、やっぱり3アクセルは鬼門ですかー(T_T)。
残念ながらジャンプミス。エレメンツは4.2−4.4、しかしプレゼンテーションはジャッジ全員5点台。今日のポイントの出方じゃ、随分高い。

最終グループ、27番・津留豊くんの『2つのギター』は良かった!
衣装がなんというのか、忍者風というのかドカタ風というのか^^;、どう表現したらいいのかわかんないんだけど。

とにかくステップが面白い。
ジャッジのほうを向いてまっすぐショートラインのセンターを下がる振り付けにはやられた。
フィニッシュもステップで締め、やってくれること、憎いね!

28番・竹村潤一くん、一部通称“潤さま”。
音楽はラフマニノフのピアノ協奏曲、優雅であらせられます。

最終滑走、岡本晃くん。
野太い声の応援が凄い凄い^^;。このあたりも“全日本”。



初めて観る人は驚くと思う。
特に、国際試合を中心に観る人やTVでの観戦が主だった人は。私も、そうだった。

“全日本”は、フィギュアというアートである前に、個人スポーツ競技の“選手権”である。
そういう、独特の空気。

演技開始前、演技中ミスしたときなどに飛ぶ「頑張れ!」の声。
「○○ちゃん頑張って〜!」「○○ファイト!」の声援。
皆、地区予選を勝ち上がって、今日ここに一年間の集大成をすべて注ぎ込む、そういう、場。

全日本は、と最初に教えてくれた人に感謝したいと思っている。
この重たさを、同じ会場でほんのちょっぴりでも共有できた気になる幸せと更なる重たさ。

だからこそ、選手にはシーズン通してここまで一番の、最高の演技をして欲しいんだよ。


1 岡崎真
2 田村岳斗
3 竹内洋輔
4 岩本英嗣
5 田中総司
6 津留豊
7 中庭健介
8 高橋大輔

岡崎くんの1位は当然、納得。
この下にジュニア勢の中田くん、佐々木くんと入っている。第三グループに固まったな。織田くんは16位、SP突破。途中、パソコン部隊のところまで見に来て、凄く喜んでた。可愛いなぁ(^^)。

そう、パソコン部隊の真後ろは、プチ関係者席と化していて。
某コーチはどっかと座って観ておられるし、選手もその他関係者も、時折覗きに来ては一喜一憂。
これも国内戦ならではの一光景。

整氷、次は女子。


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