第二部のスタートは、浅田真央ちゃんから。
背が伸びました〜〜〜。もう“親指姫”じゃないのね。靴がおっきすぎて重そうな感じも、もうしない。
音楽は、何度か観たことのある可愛らしいジャズ、ショートプログラムの『SAY HEY KID』。

トリプルアクセルは残念ながら転倒。
ショーで「魅せる」って域にはまだまだだけど(そりゃ当然^^;)、物怖じせずに滑り切ってた。
まだある種の「怖さ」を知らない強さ、かもしれない。

ここからは皆、二度目の登場。
コバリコーワ&ノボトニーは、アクロバティックなリフト満載のプログラム。

手先足先、頭まですっぽり全身金色のボディースーツに身を包んだルシンダ・ルー。
ひたすらスピンで魅せる。
“The best spinner of the world”の肩書きは、確かに間違いなく彼女のものだ。

こんなプログラムには、衣装にスカートは要らないね。身体の線がくっきりと浮かんで、会場がとても幻想的な雰囲気に包まれる。
なんだか……現実じゃ、無いみたい。

「月夜の公園で銅像が勝手に踊り出して、音楽も聴こえるの、私らはそれを目撃している酔っ払い」
by 友人mさん。至高の名言。これ以上ぴったり来る表現はありません。言い得て妙とは、まさにこのこと(笑)。
酔っ払い〜酔っ払い〜♪ 座布団十枚!

リタさんバナさんは、アラビアンな雰囲気の新作(かな?)。
タンバリンを使っていたけど、特に無くても良かったかも。
得意のペタッと寝てしまうリフトとか、ぐるんぐるん振り回したりとか、お馴染みの技。

有香ちゃんは、第一部とはがらりと変わって、薄いピンクのドレスでクラシカルなナンバー。
スピンはルシンダに圧倒されるかもしれないけれども、滑りそのものの美しさにはやはりうっとり。
ブレードと氷が、とっても仲の良いお友達。つるつるつる、スル―――ッ。

クリロワさんたちの『ラスト・オブ・モヒカン』。
テーマとしては好き嫌いが分かれそうですが、私はひたすらクリロワさんを目で追っておりました。
ごめんオレグ^^;。貴方を見ていなかったわけではないのよぅ。

ウルさんは、赤い長〜〜〜〜〜い布を翻してのご登場。
『オペラ座の怪人』、小道具満載。マジック付き!
プロになってからのかなり有名なプログラムだったと思うんだけど、観るのは初めて。
ちょっと長いかな? でもなかなかに面白かった。


そして再びアクロバットのお二人の登場! わーい(^o^)。
「世界最速のアクロバットをお楽しみください」というアナウンスから、何かあるなと思ってたんだよ。

思いっ切り、超〜〜〜〜〜スロ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(笑)。

ゆっくり、ゆ―――――――っくり、身体を入れ替えたり上に乗ったり逆立ちしたり。いきなり「すとっっっ」と落ちてみたり。その絶妙な間。
そこまでの過程がとんでもなく遅いので、普通に動いただけでも倍速に見える。
場内笑いの渦。

これは、とても言葉じゃ言い表せないなぁ。是非とも一度、観てほしい。
頭の上に片手で倒立するんだよー。すごいんだよー。
今回のショーで、一、二を争うお気に入りペアでありました。そういう人、多いんじゃない?(笑)もしかして。

カザコワ&ドミトリエフ。
女性の足を持って高く掲げるリフトは華やかでいいな。


ペアのお二人が戻った後に、いよいよフィリップが新作を引っさげて登場だ!!

「ごきげんよう、フィリップ」
なセリフから場内に流れるのは、『ミッション・インポッシブル』の秘密の指令。
The Candelorettes を相手に、リンク狭しと駆け回り、踊り捲るフィリップ! もう〜最高!! 役者だ、フィリップ! ひゅーひゅー!

プログラムはちゃんとストーリー仕立てになっていて、最後にフィリップの命を救う小道具をアリーナの女性に持たせ(やっぱり^^;)、感謝の抱擁などお約束サービスもあって、美女たちとの群舞で華やかに終わる。ひゅーひゅー!


実は。
この日この回、このプログラムだけ、美女が一人多かったんです。

他のメンバーが引っ込んでも、一人女性がフィリップと並んで残っており、何だろうと思ったら。
TVカメラがリンク内に入ってきて、マイクを持ったフィリップが説明を始めて、アナウンサーが通訳。

フランスのTV番組で、「ティーンエイジャーの夢をかなえる」というものがあるそうで、なんとそれの収録だった。
今日の主役の女の子の夢は(ティーンエイジャー! うっそだろ〜^^; な、容姿とスタイル。ま、舞台化粧に舞台衣装な訳ですが、せくしぃ)“大きなアイスショーで滑りたい”。

実は本人は知らなくて、ご両親が応募していたのが当選したんだとか。
一日で振り付けを覚えて、本番に臨んだそう。
更に内緒でお父さんも会場に来ていて、リンク内に呼ばれて感動のご対面があったりして、場内は何度もあったかい拍手に包まれたのでした。
フランスの番組だから当然フランス語で話して、その後英語がちょっと入って、更に日本語でアナウンスという、ややタイムラグのあるの場内の拍手もなかなか味のあるものだった^^。


更に「もっとsurpriseがあるんだよ〜!」と、今度は抽選会が始まる。
ロビーではラッキー・ドロウのナンバーくじを売っていて、フィリップ自ら氷上で抽選。
一枚いくらだったのかな?(はい、すいません、買ってません^^;)

5等はオリジナルCD、4等はCD+ワッペン、3等−CD+Tシャツ、2等−CD+トレーナー、1等−CD+ブルゾン。だったかな?
当選者には、これまたフィリップ自ら賞品を渡しに行っていた。ファンにはたまんないでしょう、きっと(^^)。


抽選会が終わると、とうとうフィナーレ。
出演者がもう一度、順番に次々と出てきてくれる。

全員が赤黒基調の衣装。
大輔くんも全身黒、真央ちゃんはスカートの裾に赤バラのついた、大人っぽい黒いドレスを着ていた。
ほんと、堂々としてるのね〜。

ふたりとも、こういうショーにゲスト出演するというのは、とってもいい刺激になったんじゃないだろうか。
お客さんに「観せる」っていうことの意味を、なんとなく感じて。
パンフレットにも、写真とプロフィールが載っていたし!

ああもぅ、出演者全員が周回しているときに立ちたくて立ちたくて、どうしようもなかったんだけど。
競技会のEXだったなら、迷い無くスタンディングしてたと思うんだけど!

ちょっとね、後ろの人に気を使ってしまって、なかなか立ち上がれなかった(スタンドの一列目だったので余計……)。
だけど、思い切って立って、連鎖反応で周り中が立ってスタンディングオベイションになったら、それは素敵なことだよね。
え―――ん、難しい。

拍手が鳴り止まなくて、フィリップだけもう一度、出てきてくれる。
あああ、ありがとうフィリップ!

ついここに来てようやく立ち上がって、手が痛いくらい拍手を送ったのだった。
また来年も来てね、観に行くから、お願い!!


ロビーでもらったチラシを見れば、2月に長野に来てくれるというし。
来年は何都市かをまわって本当のジャパンツアーにしたいと言ってくれているし。
それが実現したら、なんと嬉しいことでしょう。
ほんとにありがとうね、来てくれたスケーターさんたち。

幸せ一杯でリンクを後にする。
そして自宅に戻った私を待っていたのは、深夜のパソコン前待機であったのだった。
嗚呼、シーズン。それでも幸せ(笑)。


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