10/14

本日もパターンは同じ。
夕方には人がたくさん増えるだろう……。
シニアのオリジナルダンスから競技開始。

今季のテーマは、“Memories of a Grand Ball(大舞踏会の追憶)”だそうで、リズムはワルツ、ポルカ、マーチ、ギャロップ。国際大会なんかじゃ華やかになるだろうなぁ〜。

出場は、春木&時田組のお二人のみ。
春木さんは白基調のドレス、時田さんは黒。
優雅な大人のダンスです。


続いて、整氷無しにジュニア男子フリー。
2グループしかないし、一気にやってしまうのね。

このクラスでは、鳥居兄弟が頑張ってくれました。
特に目を引いたのが(私の/笑)弟の拓史くんで、ジャンプ後のチェックもしっかりしてるし、滑りも割ときれいなんではないかなーと……。
ジャンプもぴしぴし決めて、なかなか良かったんだよ。

田村卓也くんが『ドン・キホーテ』を滑ってまして、一瞬ドキリとしてしまったり(笑)。
アチチュード風のポーズがふんだんに入っていて、ビシッと決まったらかっこいいと思うんだが。
背も高いし、もっと意識して姿勢を整えたらいいんじゃないかな〜。

船橋篤司くんのプログラムは出が個性的、顔や腕などで表現できるようになれば面白くなるだろう。
石山雄也くんの、演技後のピースサインがお茶目。

そんな中で、とりわけ気を吐いたのが岸本一美くん。
根性の塊のようなフリースケーティングでした。
トリプルアクセルのコンビネーションも決めるし! ジャンプ後の流れが随分きれいになっていた。

ラストジャンプの後確かめるようなガッツポーズ、そしてエンディングの後も力強くガッツポーズ!

某氏談「これ以上の演技を、果たしてシニアで何人見られるか?」あわあわあわ(^^;
うかうかしてられませんぜお兄さま方。もしくは、そんな台詞一笑に付してしまうほどの演技を! って気分かな。


結果。
1位/岸本一美、2位/鳥居直史、3位/井手段幸樹、4位/鳥居拓史

スプレットイーグルをプログラムにちりばめる選手が増えたような印象なんですが、気のせいでしょうか? イーグルとかイナバウアーとか。
いや、多分気のせいじゃない、とか思いつつ、休憩。


整氷、そしてフリーダンス。
春木さんのドレスは白一色、時田さんは黒。
テーマの放送は無かったなぁ。正統派なアイスダンスの雰囲気。


そして整氷無しにシニア男子フリーへ。

出だしは良いのに、転倒を機に失速してまう選手が多い……。なんて勿体無い!
ひとつふたつ技を失敗しても、最後まで集中して滑り切る強さが欲しい。

特に最後のポーズは、絶対に大切。
まだ音楽が数秒残っているのに、だらっと腕を下げたり、ガッカリした面持ちでポーズを解いてしまったり……。
それだけでも印象が全然違うんだぞぉ。

御大・五十嵐さんも、そうおっしゃっておられたではないの。余韻を残すことの大切さを。
(感極まってのガッツポーズなどはこの範疇にあらず。それはまた別の感動を与えるもの。今日の一美くんもそうだった)

自分が創ろうとしたはずの世界は、最後まで大切に!!
して欲しいな、ほんとに。

SP10位だった黒田拓志くんが、トリプルアクセル成功!
テクニカルで5点台も出る。
これは何人か抜くかも。


さすがに最終グループ前には整氷が入った。
寒いので、そのたびに外か暖房室にて暖を取る。
まあ、まだ真冬装備でなくてもなんとか大丈夫だったんだけれども、流石にこれだけリンクに近いと、冷えること冷えること。
だけどこの近さで味わえるというのも地方大会の醍醐味。

友人の電話によれば、東北・北海道ブロックでは昨日、関徳武くんが3アクセルのコンビネーションを決めたとか!
うわー、そっちにも目が欲しい。
大阪も気になる。いっぱい目が欲しい!


最終グループは、ちょうど上位4人が最後に固まっていて、なかなかに面白い滑走順になっている。
果たして、どうなりますか。心なしか観客も増えてきたみたいで。

昨日3位の岳斗くんは、最終グループ3番目に登場。
黒のパンツに、白のたっぷりフリル付きドレスシャツ。血を思わせる赤が散らしてあって、片側赤、片側白の手袋。
成る程、まさに“bloody baron”て感じですな。リンクに立つと人目を引きます。

初お披露目の『Interview with the Vampire』、ジャンプはちょっと残念な結果に。
成功したのは4トゥからのコンビネーションと(初っ端だったのでリンクサイドがどよめいた)、3−3が一回、単発トリプルがひとつ。
どうするかな、と思って見ていた3アクセルは、挑戦したけれど転倒。

その為か、プログラムの流れは、今日は掴めませんでした。
映画を観ていないし、テーマがいまひとつわからなかったというのもあるかな。裏側だったし。
完成品を、表側から観てみたい。

続いて、SP1位の総司くん。
衣装は去年と同じ? 曲も? とっさにその辺りはわからず。
出だし、かなりの気合を感じ、おおぅっ、と期待したのだけれど!!

一つ目のジャンプで転倒し、そこからバタバタと。「悪いときのそーし」になってしまった……あああああ(--;。

音楽がまだ残っているのにエンディングポーズを崩すな、そしてそういう顔をするな!!
頼むよ。
貴方のファンだって、観に来ているのだからさ。
……と、ついつい厳しいことを言ってみたくなったり。折角のSP1位が、勿体無いではありませんか。

岩本英嗣くん。SP4位。
昨年と同じボールのパントマイムの入った粋なプログラム(中身ちょっと変わってた?)。衣装は変わってた。でも銀色。

彼は実に見事に音とリズムをとらえて踊ってくれるんですね。
いや〜、かっこいい、この雰囲気大好き!
何度だって繰り返し観たい、と思うもの。4分半があっという間だ。
私が座っていたのはジャッジの反対側だったけど、満遍なくどこから観ても面白い。

惜しむらくはジャンプか……。抜けたり2回転になったりとか、してたか。
そんなの数える気にならないような、そんなプログラムなんだけどね。一見の価値、有りですぜい(但し好き嫌いはあるかもしれない……一応、ね)。
プレゼン、もうちょっと出してあげたいなぁ。

最終滑走はSP2位の津留くん。
テーマは去年と同じ『グラディエーター』。曲使いが独特で、動きも彼独特で、このプログラムもまた面白い。


結果。
1位/田村岳斗、2位/岩本英嗣、3位/津留豊、4位/碓田篤史

なぁんとなく全体的に、盛り上がり切らないというか、今ひとつ歯がゆさが残るというか、後味が良くないというか……。
日本男児しゃきっとせいよ、という気分になったことを、ここに白状いたします(ごめんよぉ)。

そしてジュニアもシニアも、総じてキャメルスピンが弱い……。ぐらぐら。スピンも大切、頑張ってください。

拓志くんがフリーだけなら3位で、総合5位まで上がった。彼にはガッツを感じた。


シニア女子。
参加人数26名だから、二人が足切り。厳しいのぉ、スポーツの世界は。

衣装も華やかだが応援合戦も華やか(華やか?)。
「きゃーーーーー!」「フーーーー!」「ヒーーーーー!」
一体どこから出てくるんだという金切り声が場内に響きます。これは若い若い女の子じゃないと出ないんだよねぇ^^;
ジュニアのときなどはもっと凄い。
願わくば、曲にかぶっちゃう前にやめてあげてね(^_^;。

黒とピンクの縞々衣装の川島百恵ちゃんが、笑顔の可愛い『ジェルソミーナ』。
一瞬だけど、シャーロット・スパイラルも。

佐々木麻弓ちゃんの長〜〜いレイバックには拍手が。
フリーレッグの位置がきれいな選手が何人か見受けられて、これは嬉しい。


第三グループ最後に出てきた佐野緑ちゃん。
しみじみと、彼女のスピンとスパイラルは絶品……。
ポジションが本当にきれい。スパイラルを例えば横から写真に切り取って、真に美しいと思える貴重な選手。

スケーティングも滑らかに見えるし、後はジャンプなのかぁ、うーんうーん。
失敗してもそれを表情に出さないところが、演技者としてしっかりしていると思うのだけれど。
今日はそこそこ決まって、少し順位は上がるかな。


最終グループ。
あ、静香ちゃんだけ、タイツを靴にかぶせていない。私はこのスタイルのほうが好きなんだな〜。

一番目、長谷部文ちゃん。音楽は去年と同じかな。
この子のぎゅんぎゅんかっ飛ばすスケートが好きだ。やっぱり速い選手というのはいい。
いくつかジャンプにミスが出たものの、最後まで失速せずに勢いを保ったまま滑り切った!
それだけで爽快な心持になるものね。

高橋香奈子ちゃん、『サロメ』でしょうか?
そのときの衣装に似てる、と一緒に観戦していた友人談。 柔らか〜な雰囲気は彼女独特のもので。やはりジャンプに少々難が有り、フィニッシュの後、一瞬納得いかなそうな顔をしてました。

静香ちゃんは、出てきたときから別格な感じがしたけれど、本当に安定している…。
ぜ〜んぜん失敗する気配が無い。

3ルッツ−2ループ(ウォームアップでは3ルッツ−3ループを決めてたんだよね)。
3サルコウ−3ループ。このループの着氷でよろけた以外は、ジャンプぜ〜んぶクリーン。
あとスパイラルでぐらついたところ、他にはミスというミスは無かったんではないか?
後半、曲調が変わって盛り上げる場面をつくっていた。これに迫力が加わったら、更に良くなると思う。

音楽は『タイタニック』、衣装も海を思わせるような、明るいブルーの布がひらひらたなびくドレスでした。
高〜〜い点数が出る。

最終滑走の木部崎奏ちゃん。
実に雰囲気のある『シェルブールの雨傘』。
切なくて、よかった。


計算しなくても優勝は一目瞭然。
1位/荒川静香、2位/高橋香奈子、3位/長谷部文、4位/木部崎奏


後半になるに従って、採点にかかる時間が長〜〜くなりまして。
エレメンツの実施内容もだいたい同じ、表現も似たようなラインの選手たちに順番をつけなければならないのだから、当然と言えば当然か……。
時間は結構押してしまいまして、終わったときには予定時間をかなり過ぎていた。
表彰式も見たかったんだけど……タイムリミットだわ。

慌しく挨拶をして、帰り支度をしてリンクを出る。

いろいろと思うこともあったし何だかんだと言ったりもしたけど、やっぱり試合の空気と言うのは良い!!
こんな間近でどっぷり浸って、「いよいよ本格的にシーズン始まったんだな!」って気分が高揚してきた。

これから息つく間も無く“本番”に突入していくからね。
来週は関東学生選手権、さらに次の週には、グランプリシリーズがスタートする。


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