−第73回 全日本フィギュアスケート選手権大会−
(04/12/24〜26/at Shin-Yokohama Prince Hotel Skate Center)

熱い戦い、熱い涙。


12/24

まるまる二年、待ちました。
武史くんのいない全日本は、もう嫌よ。
他に楽しみを見つけたり、応援する選手もいたりと、空っぽだったわけではないけれど、やっぱり武史くんは特別だし、全日本も特別だ。
NHK杯で感じ取った兆しは、どこまで現実としてあらわれるのか。

数日前から当日まで、各方面より様々な知らせを受け取る。(皆々様、その節はありがとうございました!)
明日到着予定ですか、ホッとしましたー。 元気そう? うんうん。 シュッとしてキュッとして素敵って! きゃあ!

なんだかもう、気持ちがいろいろ混じって混沌ふわふわのまんま、その日を迎える。
だけど勿論、不安より期待のほうが遥かに大きいの。
うきうきしながら観戦準備、新横って寒かったっけ、あったかかったっけ〜?
今回は珍しく、家から通える全日本。但し、ちょっと不良のシンデレラ姫(姫??? ま、終電が、っちゅうことですな^^;)。

公式練習の一般公開は無しとのことで、午後になってから会場に向かう。
駅に向かう途中で花束をふたつ、つくって貰って。
こっち方面だって、ショートプログラムから負けたくないもん!(笑)

新横浜にて、関西組のお出迎え。
今季から日程が少し変わって男子ショートが初日に移り、滑走順もわからないままリンクに向かわねばならない。
さすがに今日はシートを配ってくれるよね? この間(全日本ジュニア)みたいに全員分をチェックしながら観戦なんて、絶対できない。


早めに行ったつもりだったが、入り口前には既に列が出来始めていた。
今日は自由席だから……(全日本が指定席って、私、初めての経験だわ)。
座れないことは無いと思うが、自分なりのベストポイントというか「ここで観たい!」という位置は厳然とあるのだ。頑張らねば(笑)。


徒然に話をしつつ開場を待つ、ふとざわめきを感じて前方を見やれば、うわ!!
瞬時に固まるわたくし。
たったったっ武史くん〜!?

武史くんだけではない、隣には今年も一緒に来て下さったダグお父さん、そして織田先生に信成くんと、なんともゴーカな面々が、にこやかに談笑しながら階段を降りてくるではないの!! ど、どーすりゃいいんだ。どうもこうもない!(てか、私が何かやっても全く意味無い。……このフレーズ、いつかどこかでも書いたような)
そ、そか、開会式が終わったのか。

あまりに輝かしいその組み合わせに、どうせ並んでいる皆が注目しているんだからじっくり拝めばいいものを、どうにも照れくさくて要らぬ緊張もしてしまって、やや視線をはずし気味にそっと見送る私なのであった……。ああ、我が性格が呪わしい(ええーん。泣)。

マリポサ兄弟ご一行様に続いて、男子選手陣がわらわらと降りてきたのだけれど、もう誰が誰やら、ひたすら遠ざかる後姿をじーーっと見つめて、はあぁっと溜息。
だったら正面からしっかり焼き付けておけばいいんだよー、こんなときくらい(^_^;


予定時刻からしばらく待ってようやく開場。迅速にやることを済ませなければ!
座席は前列狙いではないので難なくクリア。
プログラム確保ののち、バナー張りに赴く。

託されものを張りつつ考える、私、絵心も手先の才能も何もかも無いので、武史くんのバナーを作ろうなどと大それたことは思ったことが無いのだが、これはやっぱり、やるべきなんだろうか……いつもいつも人様にお任せでは……。全日本で、ただの日の丸旗を張るわけにもいかんしな……。思いはいっっっぱい篭ってるんだけどねぇ。
もしも男子開始までに何も無かったら、sumireさんのを張ろうと相談が纏まるが、後刻、『日の丸TAKESHI』を見て安心する。じゃあこれは手に持ちましょう。今回はもうひとつアイディアもあるし^^

「全日本トリビア!」
Mさんがやって来て語るには、男子シングルは武史くんが最年長! ほ、ほんとだ…。一番幼かったのに、月日の流れというものは…。改めて愕然&シミジミ。
女子は章枝ちゃんが最年長。真央ちゃんなんて90年代だもんなぁ。
ダンス陣にはベテランな皆さんもいらっしゃる訳ですが(ところで、木戸さんの誕生年がミスプリントされているよ〜。他にも、「趣味/特技:David Wilson」なるお方がいたり。そりゃいくらなんでも間違いでしょ^^;)。

そうこうしているうちに耳慣れた音楽が鳴り、全日本選手権、開始です。


そう、チケットには開場時間、そして始まる時間が印字されているわけですが。
束で持ってる年末年始のスケート関連チケット(ダフ屋な気分〜 by sさん)、ショー関連は皆「開演」なのに、全日本の分は「開始」。

これはショーではありません。凌ぎを削りあう、「競技」なのです。

試合、開始。


シンクロナイズド・スケーティング、ショートプログラム。
今年は、東京女子体育大学クラブしか出ていない。
いつも目を惹かれた、彼も出ていないのね。中心が定まって、良かったんだけどな。
今回は“再編成”という印象を受けました。
選手の入れ替わりがあって、また改めて纏まりを模索中……そんな感じ。


コンパルソリー・ダンス。
アイスダンスには4組出場。時田先生組がいないのが寂しかったけれど、千田&柴田組という、新しいカップルが登場している。

私はというと、坂頂達也くんの、あまりのテイルコートの似合いっぷりに嘆息しておりました。
日本人で、あれはなかなか着こなせませんですよ。
みなみちゃんは短め丈の白いドレスが可愛くて。この二人、ゆっくり上手に育ってほしいわ。

そして奈加子さんの衣装に、また別の意味で釘付けになりまして。
のんちゃんたちはやっぱり上手いなぁ。

順位予測などとは無縁の境地で、ゆったりと観てしまいました。
この後心臓がいくつあっても足りない状況が待っているので、今はできるだけ穏やかに。


続いて、ペアのショートプログラム。
川口悠子ちゃん、久しぶり〜。元気で頑張っていてくれて嬉しい。
ようやく良いパートナーに巡り会えたのかな…。

そのお相手、デヴン・パトリックくん。
プロフィールも名前と誕生日くらいしか載っていなくて、私みたいにペア一般人には「謎の人」なんだけど。
常に! いつも! とにかく! 悠子ちゃんを見つめているのですよ!

これはマルクンには無かったことだ…。

シンクロ、フリー。表彰式。
一日にプログラム二本というのも、大変なことだと思う。


滑走順シートの確保。
も、笑うしかない…………武しゃん、アナタ………さんばんめ
そんな傾向までしっかり戻してこなくても(^^; 調子が出てきたってこと? <をぃ。
できれば客席もあったまって、「ぜんにほーん」な雰囲気になったところで、演技させてあげたかったのだけれど。
誰かが遅けりゃ誰かが早い。これは仕方が無いことで。
慣れっこだよね?

よって、第一グループから一気に臨戦態勢にならざるを得ない私たち。
テンションのカーブ急上昇。6分間のウォームアップからもう、息詰まってきてしまって。
緊張感の中、3アクセル! 4トウ! 跳べてる〜!!

それだけで胸いっぱい。
一か月前よりも目に見えて痩せて、身体のキレもかなり戻ってきているみたいだ。
あとは本番。


声出し過ぎで死にました。グリーグのピアノコンチェルト。
他にも声援が一杯で手拍子も大きく響いて本当に嬉しかった。
4トウは「いった!」と思ったけど、ふいっとフリーレッグをついてしまった。あれではセカンドは跳べない…。
しかしここで踏み止まるのが今の武史くん。
3アクセル、3フリップ。意地でも降りる! 執念を感じた。

本番は、すこーし動きが固かったかな。
34.32、35.78。70.10。
うむむむ、微妙だ。
ごめん、あのね、言ってもいい?

「またしても採点をややこしくしおって……(^_^;」

第一滑走でドンキを滑った時のことを思い出してしまったよ…。嗚呼……。ったく(苦笑)。


気が抜けない滑走順、すぐ次は一美くん。
伝染? うーん。24.24、29.75。53.99。
最終グループはきついかもしれない…。

第二グループのトップに小塚くん。
いや〜〜ちょっと! 吃驚!
こんなに「観せる」小塚くん、初めてかもしれない!
最近の印象はいつもいつも、良くも悪くも淡々としていて、上手いんだけど、でも……って雰囲気だったのに。
フィニッシュポーズの後、あんなに力入った姿も初めて見る。
全日本ジュニアのときとは別人みたいで。

38.87、32.59、71.46。
僅差だけど抜かれた〜。
でも今日の出来具合じゃ仕方が無い〜。
確かに見入ってしまったもの。だけど明日はそうはいかないぞって、俄然こちらも力が入ってしまったのだった。
ぎゅいぎゅい迫ってくるほうが、観る側もスリリングだけれど選手にとっても刺激になるはずだ。


何故か各グループの頭に気になる選手が入っている。
第三グループ、トップに南里くん、二番目に織田くん。
ウォームアップからナルくん応援モードにスイッチが切り替わってしまうので、他の選手の練習は殆ど観ていない(ごめん)。

可愛さにますます磨きのかかったスーパーマリオ。
やっぱりジュニアの時には緊張してたんだろうなぁ…帰国後いきなり、大舞台だったんだもん。
今日のほうが、スケートがよく滑ってる。
伸びのある3ルッツ−3トウ、ターンの連続からそのまま跳ぶ3ループ。おおお、きれいだ。
ね、音楽表現がいいってずっと言ってるでしょ?

金貨チャリーンのシーンで、ジュニアの時には笑顔爆裂だったのに、今日はアッサリ。うむむ、そのお顔が観たくてこっち側に座ったのに(笑)。
たぶん、次のアクセルに気が向いていたんだろう……で、そのダブルアクセル。
あーーー。パンクして、おまけに転倒。おーい、普段は目を瞑ってても助走ナシでも飛べるジャンプでしょーに。苦手という話は聞かないぞ。なんで?? クセにしちゃったらダメよ〜。

29.43、32.38。60.81。
それでもここまで、小塚くん、武史くんに続いて3位。
うん。


第四グループ。
これまた中庭健ちゃん、高橋大ちゃんと続いているんだなぁ。
なんか、不思議だよ。

そして健ちゃんは4トウ−2トウを決める! ひゅー! 今季、確率すごくいいじゃないの!
やっぱり男子は、これが無いとつまらないよ。
残念ながら3アクセルで転倒。なかなか全部揃わない…。
33.05、31.84、63.89。3位にきた!

大ちゃん。
言葉もありません……。なんでなんだぁ。ステップまで……。泣。
25.88、34.95。59.83。


SP結果。

1位 小塚崇彦 71.46
2位 本田武史 70.50
3位 中庭健介 63.89
4位 織田信成 60.81
5位 高橋大輔 59.83
6位 南里康晴 58.18

以上、フリー最終グループ。
シニア組3人、ジュニア組3人か。
ショートはさほど違いが無いかもしれないけれど、フリーはやっぱり、シニアとジュニアのプログラム差が出てきそうな気がする。
ともかく、明日だ。
いい試合が観たい。がんばれ皆。


ところで今回、ビデオ撮影が一切禁止となっていた。
私自身はビデオも写真も撮らないけれど、理不尽さを感じるシーンには度々遭遇した。

「コーチも親も撮ることを許されていませんからっ」
係員は職務を遂行しているだけだが、この言い方にはカチンときたね。
放送権ですって? それをタテにとるのなら、
だったら選手全員分、キリキリとっとと真摯に放送して下さいっての!!

男子のときなんて、メインカメラ二台とも、カバー掛けたままだったくせに。

これはショーじゃないんだよ。出場者もプロじゃない。アマチュアの試合なんです。
後からいろいろ、研究も勉強もするんですよ。
やっと掴んだ初出場かもしれない。これが引退試合かもしれない。
その姿を、家族が残すことも許さないとは。
自分の権利を主張する気は無いけれど、納得もし切れない。カサにかかった言い方も嫌だ。

その論法なら、例えばスピードスケートの選手権、清水選手のレースをコーチ陣がビデオ撮影することも許さないってことよね? 放送権なんでしょ? スケート競技全般、お宅が持ってらっしゃるんですから。

邪な目的で撮影する輩も許し難いが、そういう連中の取り締まりって訳じゃ無さそうでしたもんね。
何か支障があるなら実況も解説も無くていいの。煽りもドラマもいらないの。
何か間違ってる。

最終日には、それこそはらわたが煮えくり返るような現場に臨場してしまいまして。
今思い出してもムカムカする。
嫌なことは書きたくないけど、こればっかりは書いておかずにいられないので、最終日の項で。読みたくない方は、どうかその部分すっ飛ばしてくださいませ。



競技終了時には9時を回っていた。
しかし今まで、ショート男女合わせて60人分プラスアルファ、フリーも続けて両方観ていたなんて、やっぱり身体的には無理がきてたよなぁ。
今回は途中で辛くなるとか、殆ど無かった。
明日も、ショートとフリーなら、比較的辛くはないかも。

ホテルにチェックインをする人は済ませた後、明日への活力・夕ご飯。
マリポサブラザーズ友の会(いつ出来たんだ?)としては、気勢があがろうというものです。

ひとしきりの盛り上がりの後、新横泊の皆をおいて、逃すわけにはいかない終電に一人飛び込む。
これが接続悪いんだ……。家に着いたのは1時をとっくに過ぎてから。
すまない、しばらく許してね。午前サマ(^^;


背景は「トリ小屋」様から頂きました。
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