−第73回 全日本フィギュアスケートジュニア選手権大会−
(04/11/20〜21/at Osaka Pool Ice Skate Rink)

鳥肌モノの大混戦。


11/20

ここ数年、毎年何が起きるかわからなくて、ある意味シニアよりエキサイティングな面もある全日本ジュニア。
スケジュールの都合もついたし、いそいそと観戦準備を整えようとして目が点になる。
「いったい大阪で何があるというのだ!?」

11月20日、土曜日。
宿泊可能なホテルが、ホテルが全然、無い〜!?

焦りましたよ。
大都市大阪、全市に渡ってビジネスホテルの類は殆ど満室。
動くのが遅かったとはいえ、こんな事態は全く予測してなかったさ。
あちこち探して、ともかくどこでもいいから泊まれるところ。
幸い、コスモスクエアにシングルの空きを見つけ、即確保。周囲に何にも無さそうだけどな^^;
客室の窓からロマンチックなベイエリアの夜景を、一人で見ませう。
会場に行くには近くて一本だからいいけどね。駅まで遠いのよね。

新幹線も似たような状況で、なんとか競技開始に間に合う時間の禁煙席を押さえる。
二時間半も、煙草の煙にまみれるのは辛すぎるもん……イザとなったら我慢するつもりだったけど。まぁ良かった良かった、これでOK。

数日後に見てみたら、もうカプセルホテルか一泊2000円台の旅館くらいしか残ってなかった。
ホントに一体、何が大阪であったんですかー。え、もしかして全日本のため? まさかな…。
ただの観光シーズン? だったら仕方が無いけど。



そんなこんなで当日の朝。
東海道新幹線が品川に停まるようになって、私とってもありがたく思っております。
お弁当買って腹ごしらえ。
夜までかかるからね、しっかり食べておかないと。

大阪プールって来たことあるよな、と思ったら、四大陸がここだったんだ。
なんだか殆ど記憶が無いや。忘却作用が働いたのかなー(笑)。EXははっきり覚えているんだけど。
朝潮橋駅でsumireさんと待ち合わせ。
なんだか今日もあったかい。でも場内はきっと寒いわ。
お互い風邪っぴきから立ち直りかけている同士、活力もらって元気になろう。

通し券(3000円也)を頼んでもらっていたので、受け取って中に入る。
当日は2000円の一日券しか売っていなかったらしい、何で???

プログラムは1000円。
スケートグッズ、本の出店はあり。お花屋さんは無し。
名古屋スケートフェスティバルのチラシを置いていたので、もらってくる。
表のカラーが章枝ちゃん静香ちゃん美栄ちゃん美姫ちゃんと、武史くん。武史くんだけ今年のフリーの写真。去年のが無いもんな…(うう。泣)。
裏に白黒で、舞ちゃん前川くん真央ちゃん小塚くん友加里ちゃん。
出演予定を見ても、女子が男子の二倍くらいいるなぁ(^^; 頑張れ男子。

滑走順はまだ出てなくて(というか今抽選しているのだな)、後刻にも一般用は掲示のみ。
結局わからないまま競技に突入する。
珍しく張り切って便箋をひろげ、片手に鉛筆を持って集中。多分男子で力尽きるだろう(笑)。
ハナからそのつもりで。


アイスダンスに二組出場しているのは嬉しいこと。
どちらも可愛らしく、見栄えのよいカップル。続けてほしいわ…。

整氷ナシでそのまま男子SPへ。

あれれ、第一グループが五人しかいない。誰が棄権したんだろう。
結構“棄権”の響きには敏感になっております。

一際おちびちゃんは野添くん、132cm。長身大上くん、175cm。
この二人が続けて演技するんだから、ジュニアって不思議な気分になる。
かといってノービス組が全員小さいかというと、そうではないので尚更。

その野添くんが第一滑走だったわけですが、何故か何故か音楽が鳴らずにしばらく待たされる。
そのうち笛が鳴って、音響装置の点検あれこれ。さっきダンスでちゃんと鳴ってたでしょーに。
ただでさえ緊張しているだろうに、可哀想だった。

ようやく直って、改めて競技開始。
なんだかもう、ちょこちょこと一所懸命でガンバレガンバレ、って感じでした。31.07。
そして大上くん、折角背が高いんだから、もっともっと全身使って演技したら、もっと良くなるよー。
曲が『死の舞踏』だった為もあってか、なんとなく民くんを思い出した。
ジャンプちょいミス、50.01。

滑走順シートが無いのでメモを取り出したのだが、一度始めたら全員分やらなきゃなーと何故か思ってしまい、ついでに得点が出るまでえっらい時間がかかるので、いろいろ反芻したり話したりできるし、書くのも慌てなくてよいってことで。
前後の順位が出ないから点も書き付け。
ちなみに得点は、透明フェンス脇にしつらえられた、小さな電光掲示板にて、一行ずつ。
ええーあっちの大きいの使おうよー(笑)。

第三滑走、前川くん。
白シャツの、前がはだけているようで実は肌色きらきら生地が貼ってあるという、なんと申しましょうか、ますますそのー、ホスト系に磨きがかかってといいますか…(^^;
似合うんだけど。
ポーズは決まるし観せるんだけどジャンプで失敗、勿体無い。45.04。

4番、町田樹くん。かつてノービスで観た彼も、ジュニアに入ってきましたか。
けっこう跳んでたかな、49.82。
5番、無良くん、やっぱり『007』はショートだった。
場慣れしているはずだと思うんだけど、ちょこちょこつっかかってた。43.14。


新採点は途中で順位がひっくり返ることが無い。
得点を見ていけば、現在の順位がしっかり把握できるってのは、観る側にはわかりやすくもあるのか。
その点数が妥当かどうかはまた別問題だが。


第二グループ、こちらも五人。げげっ、ジャパンジャージだらけ!!
おーいおいおい、どう抽選したらこうなるんだよ、ってくらい上位候補選手が集まっちゃってるんですが。
あわあわあわ。

6番、岸本一美くん。
黒地に流れるような銀線の入った着物風の衣装、『座頭市』は今季の人気曲。
力強さを全面に押し出す路線は彼に合ってて良いと思う!
3A-3T入った! セカンドやや根性降り。随分滑るようになってきたなぁ。真面目な感じは好感が持てるから、願わくば、パッションをもっと前に前に押し出して欲しい、更に良くなると思うぞ。59.49。

7番、柴田嶺くん、一美くんとはまさに対極、上半身ライムグリーンで下は黒のオールインワン、敢えて例えるならリアシェンコ様の男性版コスチュームな感じ? 雰囲気が。
『Legend of the fall』、なよやかで柔軟、まるで女子を観ているみたい。ステップはやや迫力不足か。54.67。
何よりまず復帰を喜びたい!

8番、千葉健くん。この中に入ってしまって、少々気の毒な気な感がありました。ウォームアップも周りが全員黒金ジャンパーで……。
衣装もシンプル、『Happy Valley』は聞いたことがあると思ったらバネッサ・メイでした、CD持ってた。
得点、31.73。

9番、小塚くん。
衣装がさすがにこれはシンプル過ぎじゃないかなぁ…。ゴテゴテは好きじゃないけど、ちと寂しい。全身黒で、襟の縁にだけ赤い線。
競技の彼らしく、淡々とした演技。3A-2Tが入ったか。58.50。

10番、織田信成くん、ジュニアの大会とくれば一押し応援モード! 依怙贔屓は許してください(笑)。
すんごい楽しみだったんだもん、『スーパーマリオブラザーズ』。
衣装が可愛い、めちゃ可愛い。よくぞこれを着せた(着た)ってもんで。
白地に音符の飛び交うシャツにピンクの蝶タイ、黒のサスペンダーパンツはHAPPY MUSIC! 似合ってしまうところがスゴイ。素敵。

振り付けも洒落てるんですー、コキーン! チャリリーン! ぴょんっ!!
エキシビ並みに笑顔も全開、それはこの音楽だからそういう表現になるのよ。
コミカルな振りにあちこちから笑いが起こってました。
ループの入りがまた凝ってて、細かいところまでよく作られたプログラムだなぁ。
スピードが遅いーと感じたのがちょっと残念。まだこなしきるのが精一杯なのかしら、そんな風には見えないんだけど、そうなんだろう。スピンも本来もっと速くてきれいな筈だし。
ついでに2アクセルでおっとっとって、前にも見たぞこんなシーン(^^; 勿体無いよ〜。

ぬいぐるみが飛んでた。そういえば今回、何にも準備しなかったわ。
得点は57.53。音楽表現はピカイチだと思うんだけどな。TESはともかく、TCSの個々のジャッジングが非常に気になる。



ここで整氷。
どっと力が抜ける。観る側もえらく力の入った第二グループだった…。
後半に残ってる選手は、南里くんがどこに入ってくるか、森永くん辺りがどこまで頑張るか、ってところかなぁ。
滑走順が張り出されたけど、もういいや、見に行かなくても。本番で確認すれば。

一般人が入れる範囲で、飲食物の販売はありません(レストランはやってたのかな? 入れたのかな? 未確認)。
多分そうだろうなと、コーヒーなんか東京の自宅で淹れてきたけど(そこまでするか^^;)、アウトドア用ミニポットの威力は素晴らしい。
競技終了まで暖かさを保っておりましたよ。段々ぬるくはなったけど。かなりの時間、熱々をキープできました。ここ数年のデフォルト持参品。オススメ(笑)。


さて第三グループ。
11番目に登場は佐々木彰生くん。赤と白の水玉をちらした可愛い衣装。
この子も数年前、全日本ノービスで気に入って気にしていた選手。
技術云々ではなくて、表現力というか楽しさというか、外に向かう気持ちというか。
かつての「元気爆発小僧」が、こんなに素敵に変貌を遂げたのかと思うと、おねえさんは感無量です(笑)。
柔らかなアピール力を持つ選手になっていました。ふわ〜っと笑っているのよ。思わずこっちもにこにこ。
得点、31.41。なんとかフリーに進んで欲しいんだけど。

12番、佐藤光くん。『犬夜叉』とは個性的な選曲。
彰生くんの余韻か、メモが他に無くて…ごめんなさい、ごめんなさい。得点36.79。

13番、大前武人くん。
なんとなく北米選手っぽい雰囲気。カナダのベンみたいな。得点、29.42。

14番、中村健人くん。
あーん、またメモが無い……疲れてきちゃってたかも…ごめんなさいー。得点、28.14。

15番、吉田行宏くん。
おおぅ、おっきくなったなぁ…。ベージュの衣装で、『タンゲーラ』他。
この曲を聴くとウルマノフを連想するけど、雰囲気は全然違って、ぶんぶん飛ばす男の子っぽさ。41.98。

16番、今シーズン調子のいい南里くん。『Two Guitars』。
3A-3Tが入った! 確率高くなってるわ。滑りはちょっとスムーズさに欠ける気がした。
得点、62.25。うーん、出たなぁ……。トップに立つ。
後続選手を考えるに、上位陣はぼぼ固まったか。


第四グループ。
17番、末永巧くん。
曲はスターウォーズから、なるほど宇宙をイメージした衣装なのね? 天の川みたい。
きびきびしてるんだけど、ってメモには書いてある。42.73。

18番、斎藤直人くん。
うわ、ジャンプ高!! 3A-3T?
アレンジびっくりの『マラゲーニャ』。Brian Setzerかぁ〜。
得点51.18、最終グループ入り争いに参戦。

19番、鳥居拓史くん。
見覚えのある赤の衣装。
滑り出しはおっ、と思ったんだけど、コンボ失敗から失速…。うーん。40.50。

この先ちょっとメモが得点のみで途絶えています……、ごめんなさい……。
20番、木原龍一くん、27.94。
21番、西上順三くん、36.70。
22番、郡山智之くん、40.53。


最終グループ。
ああ、北垣達矢くんが居ない…。棄権したうちの一人はタッちゃんだったのか。
彼独特のプレゼンテーション、好きなのに。残念。怪我なら早く治りますように。

23番、石山雄也くん。
音楽個性的、男っぽいタイプ。30.57

24番、田村卓也くん。
何でだろう、メグくん思い出しちゃった。体型が似てる? 背が高いから? それともスピンの雰囲気? 34.06。

25番、湯浅邦仁くん。
また途絶えてしまった、ごめんなさい、42.47。

26番、森永浩介くん。
3A派手に転倒。ちょっと荒さが目立ったか。47.61。

27番、近藤琢哉くん。
ノービス組とは思わなかった、普通に身長がある(妙な書き方でゴメンナサイ)のでビックリ。
音楽『新撰組』。37.08。

28番、小田嶋隼くん。
なかなか踊る、と思ったらステップ直前に転倒してしまい、そこから失速…。残念。
44.39。


はあぁぁぁ〜〜〜〜〜くたびれた…。力入っちゃったからなぁ…。
観てるだけの人間がそれを言ってはいけないが、やっぱり気合を持続するにはかなり消耗するんだって。
観戦は、一に情熱、ニに体力、三、四が無くて五に気力。ほんとか? でもそんな気分。

SP終了時点の順位。

1位 南里 62.25
2位 岸本 59.49
3位 小塚 58.50
4位 織田 57.53
5位 柴田 54.67
6位 斎藤 51.18

なんという僅差。
フリー次第でどうとでも動きそうだ。こりゃ、明日も気が抜けないわ。
最後の気力を振り絞って(?)、掲示板に報告。
もう、女子はまったりムードで観るもんね……。


オリジナルダンス。
なんだかODっていうより、コンパルソリーの組み合わせ、みたいなイメージでした。
ジュニアならまだまだこんな感じだよね。二組とも可愛くてマル(^^)。


さて、女子シングル。
力尽きます、の宣言どおり(どういう宣言なの)、観戦ではなくて鑑賞モード。
女子のレポートはたくさん入るだろうしな、なんて思いもするし。
印象に残ったことだけ、順に並べていきますね。

佐藤菜乃初ちゃん。ショッキングピンクの衣装、一際ちっちゃい。
さすがにアメリカ〜ンな感じ!
表情の作り方など、そんな小さな頃から叩き込まれたら、身についちゃうわな。まだ作りものめいた笑顔だけど、それが最後まで崩れないの。
スピンのポジションがきれいなのも、その辺重視されてるからだろうなー。スパイラルもまた然り。
全身で可愛く踊りまくりますって感じだった。

牧野桃ちゃん。
脚がよく上がる〜!
スピンもきれいで、両足ビールマン、やっていた。

水津瑠美ちゃん。
薄紫の、パンツスタイル。
緩和されたとはいえ、スカートが圧倒的に多い中、こんな風に似合えばパンツもなかなか良い。

北村明子ちゃん。やっぱり醍醐の生徒さん!

林渚ちゃん。
音楽がサンバ調のクンパルシータ、曲を表現して踊るという点では素晴らしいものを持っているのでとっても楽しみにしていたの。
ループジャンプの前に転倒、ああ〜と思っていたら、今度はスパイラルの途中、脚を前方に上げてつま先を持って滑ってるときに、フェンスに擦った!? フリーレッグか、軸足かはわからなかったけど、視界から消えてしばらく見えなかったので、立ち上がれないんじゃないかとハラハラ心配した。
起き上がって最後まで演技を続けたのは立派。だけど得点は非情なもので……。
結果フリーには進めなかった。残念だ……。

武田奈也ちゃん。
黒の全身タイツ風衣装。以前白いドレスで見た『リベルタンゴ』。
調子が良くなかったのか転倒2回、嵌ってる曲だけに惜しい。

澤田亜紀ちゃん。
最後2A、惜しい〜!
さすがに上手い。観客を引き込んで、手拍子が自然に出ていたのは、彼女が一番だと思った。
躍動感があるんだよね。

望月梨早ちゃん。
雰囲気があって、とっても良かった!
音楽は『ジェラシー』、しっとりしたタイプの演技も観たいですもの。スピンも二重丸、スパイラルもきれいでした。


SP終了後の順位。

1位 浅田真央 54.56
2位 浅田舞 52.19
3位 澤田亜紀 48.79
4位 北村明子 44.82
5位 萩原綾子 42.50
6位 高山睦美 42.10


新採点方式の影響か、時間は結構ずれ込んで予定より遅い終了。
fanfanさん、sumireさんとゴハンを食べに行って、いーーーーっぱい話して(笑)、最後は車でホテルまで送ってもらってしまいました。
コスモスクエアは、ホントに周囲になあああんにも無いところで、既にバスもなかったのでホントに助かった……。大感謝でございます〜。

部屋は、割と広めでベッドもゆったり。電気ポットもあるし、何より照明が明るいのがいい。
ベイエリアの夜景とやらは………一人で見るもんじゃないな(笑/二人で見るもんでもないかもしれない、ウチの場合)。
非常階段と出口を確認。例の地震以来、自分が体験したわけではないのに、敏感になっている。
高層建築、特にエレベーターが一番怖いや。


リンクに居るときから実は頭痛がずっとしてて、やばそうだったので今夜は睡眠を優先することに。
明日こそはすっきり治してやるー。
敷地内のコンビニで朝ごはんを調達し、ギリギリまで寝ててもいいように準備して、就寝。
明日はきっと、今日以上の興奮だろう!



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