−2004 NHK杯国際フィギュアスケート競技大会(第26回)−
(04/11/04〜07/at Nagoya Rainbow Ice Arena)

お帰りなさい、武史くん。


11/05

彼の演技を生で観たのは、いったいいつが最後だったか?

記憶を辿っていって……愕然とした。
あ、あ、あ、青森アジア大会!?
ちょっと待て早まるな、その後長野でエキシビションを観ているはず。
しかし競技会では間違いなく、アジア大会が最後である。
北京にもワシントンにも私は行ってないし、シーズン変わってスケアメスケカナはTVで観て、よし旭川! と思ったらニュースが入ってきたのだった。

ががーーん。
一年ぶりどころじゃありません。1年と更に9か月も!
昨シーズン何処に行っても会えなくて、とうとうカナダまで飛んで行ったのに一目たりとも、垣間見ることすらできなかった。

シーズンオフからシーズンスタートまで、辛い話を伝え聞く度にお願いもう一度氷の上に戻ってきて、このままフェイドアウトなんて悲しすぎる、いやきっと大丈夫だから、絶対戻ってくるから、だって武史くんに一番似合うのはリンクの上だもん、等々。
押し付けはしたくないけどきっと彼も戻って来たいんじゃないかと。
そう思って、待ち続けたこの月日。

ついに! ついに!!
その日が現実にやってきた!!
いや〜〜〜んもう頬なんて緩みっぱなしよぉ〜〜。好きなだけ客席で壊れていいですか(笑)。

名古屋駅で待ち合わせた友たちも皆一様に、顔を見合わせればずるずるにやけてきちゃうし。
味噌煮込みうどんで腹ごしらえのついでに「あらー地ビールなんてあるじゃない?」と、真昼間から喜びの乾杯なんてしてるんだから困ったもんです。おーーっほっほっ。
それほど渇いていたのだよね。

会場のレインボーアイスアリーナに着いた時点でまず確かめたのが、「張り紙ないだろうね?」でありました(^_^;
だいじょぶだってば……。もうもう疑心暗鬼が拭えない体質になってしまっているらしい(笑)。
笑顔で元気でいこう! 今日はまだ気楽でいいもんね?


座席は、ここ数年定番のスタンド。
ちょい端のほうだったけど、今年は運よく全日ジャッジ側がとれたのだ。
正面から見れるの、嬉しいの。
なんだか全てがポジティブな感じがしてふわふわ(それほど昨年は悲しかったんだよう)。


オリジナルダンス、今年のテーマは何なんでしょう? リズムコンビネーション?
今季ここまで一試合も観戦していないばかりか、スケート関連のサイト巡りもほとんどやっていなかった数ヶ月(潜伏しててすみません…^^;)、そういったニュースも全然入れていなかったのだった。
ま、いいや。楽しく観ましょう〜♪
おおーー、のんちゃんたちが、結構いい位置につけているではないの!

奈加子さん&賢ちゃんが、二番目に登場。
去年よりずっと「ふたり」な雰囲気になってるー!(^^)
お互いの個性が喧嘩しあってないというか。こうなってくるとこのカップル、日本人には得難いムードを醸し出せる可能性があると思うので、次に観るのが楽しみになる。

そういえば、昨シーズンのワールド表彰台カップルたちが来ているんだなー。
豪華だ。
でも意外と突出してる感は無いかも。
上位組、中堅組、のようなものは感じるけれど。
そしてやっぱりODでは曲が被りまくるのであった。何度も聞いたことのある曲が出てくる。
ナフカたちが『Sing, Sing, Sing』を使っていたけど、今日はちっとも悲しくないわ〜(笑)。むしろ楽しいくらいよ、るるるーーーん。←ゲンキンなヤツだ。


チャールストンって難しいと思うな。


元はどんなダンスって言われたらちょっと思い浮かべられない、雰囲気と曲想はわかるんだけど。
どっちかというと、バンド演奏の様子が浮かぶ。
『五匹のこぶたとチャールストン』なんて連想しちゃって、自分で笑ってしまった(この歌ご存知の方、いらっしゃいます?)。

のんちゃん&木戸さんが最終滑走。
『Girls, Girls, Girls』って、この曲以前も使ってたよね?
彼らの得意なリズムだと思うんだけど。ちょっとはずみ感が、期待よりも少なくて、少々物足りない。
こんなこと思うなんて、彼らがどんどん上手くなってる、こちらの求めるものも大きくなってるってことかもしれない。


ちょいドキドキの女子ショート。
なかなかにドラマティックな滑走順になっているなぁ。
美姫ちゃん2番、恩ちゃん第一グループのラスト、静香ちゃんが最終滑走。うわお。

第一滑走、リアシェンコ様のお衣装は、いつも同じようなイメージがある。
色やデザインは違ってはいるんだけど、トータルイメージが一緒。
フラメンコ調アレンジではあるが、『ボレロ』のあのフレーズがいきなりクライマックス状態で入ると気持ちがコケッとなってしまうので、静かに始まるほうがいいなぁ…。

美姫ちゃん、また身体が大きくなった!?
すっかりおねえさん体型になった感じ。赤いキャミドレス、肩にしっかりテーピングがされているけど、痛々しさはあまり感じない。
『ジプシーソウル』は、去年のSPより好きだな、私。
ジャンプに細かなミスあり。

新生・恩ちゃん。
女子十二楽坊は彼女に似合ってると思う。薄紫の長袖ドレスも、生で観るとなかなか良い。
無理してバレエ風えれがんちっくにするよりきびきびと、自然の可愛さが滲み出るような感じに。
転倒もあって、出来としてはスケートカナダのほうが良かったんだろうけど。
彼女のステップの印象がはっきり残ったのは『ドラムボーン』以来だし、このまま頑張って、って思った。
ちなみにこの日一日、この曲が延々と頭を回っておりました……(はは)。


第二グループ。
トップのソコロワちゃん、ドン・キは以前使ってたよね?(後で確認したら、代々木ファイナルで観てる)
やっぱりこの曲はドキドキしてしまうー(笑)。
笑顔が浮かぶわ(ソコロワちゃん、ごめんなさい)。

アンバー・コーウィンは、やっぱりアンバー・コーウィンだった。
初めて観た時からこの路線だもん。我が道を行く、それはそれで筋が一本通っているかもしれない。
ところで彼女を観て、某TV番組企画の“スピンでトイレットペーパー巻き”って、思い出した人はお茶の間にいるでしょうか……(^^;


うおおおおおお、しーーーちゃーーーーーーーん!!!

別格。貫禄。

これが旧採点だったら、だだだだっと感覚的によくわかってる高得点が並び、すんごいカタルシスを得られたのになぁ!


そう。
何かヘンだヘンだと思ってた、しっくり来ないって言うか妙に静かだなっていうか……。

得点だ!

以前までなら、演技を観た後それぞれに心の中で、「何点くらい」と予測とか想像とかしてたと思うのよ。
で、実際に出た点を見て「ええええええーーーーっ!!??(日本的ブーイング^^;)」とか「キャーーーーーーーッ!!!!!」とかさ、演技と演技の合間も賑やかで、試合独特の緊張感や空気があった訳なんだよね。

新採点で、まだ出方もいまいち馴染んでないし納得できないことも多いし(^^;、皆がざわざわざわしーーーんって、なんか気持ちの持って行き方がきっちりできていないのだ。
それがこの、妙な空気になっているんだわ……。
うがー。


そんなストレスを度外視しても、しーちゃんの『マダム・バタフライ』は素晴らしかった。
文句なしの1位発進である。

静香ちゃん1位、美姫ちゃん3位、恩ちゃん6位。
フリーが楽しみだぞこれは!


レインボーアイスアリーナの常設椅子は、座る部分が柔らかいので座布団が要らない。
それはそうなのだが。
コートまで要らなくは、無かったぞ! 前回は……。

大抵の競技会では、そろそろ背中にカイロを貼ろうとか膝掛けを出しておこうとか、「きんちゃくくん」を両手に握ってあったまったりとか、そういう工夫が必須であるのに。
何なんだこの暖かさは!?

コートは椅子の背にかけっ放し。
そういえばウールのセーター着てない。
膝掛けは日の丸旗で代用十分(笑)。
気がついたら袖まくってた(をぃ)。

今日は駅から直行したので大きな荷物をそのまま持ち込んでいるのだが、中身はほとんど防寒具。そうそう邪魔になるものではなかったはずなのに。
ついでに言うと、カイロなんか日を追って消費するわけだから、帰りには若干荷物が軽くなる予定だったのだ。
それが軽くなるどころか。持ってきたもの、大半は要らなかったってことになるじゃんかー。

後で知ったことだが、TV解説者も「氷が溶けて滑り辛い」というようなことを仰っていたらしい。
それくらいあったかいのよ。
でも室温が高くて滑り辛いということは、翌日は温度を下げるかもしれない。
そう思って結局、防寒具を全て切り捨てるわけにもいかず、毎日持ってきては使用せずに帰宅と相成ったのでありました。
外も暖かかったしねぇ……。一ヶ月弱早いと、こんなものなのかしら? 今年が特別暖かったのかな。
カメラクルーの中には、半袖Tシャツで作業する人まで居り(おそらくUSのTVクルーであろう、あの撮り方を観るに^^; ←誰を撮って誰を撮らない…等)。

更に後日談。全日本ジュニアの会場でお会いした関係者氏に伺ったところによると、客席は25度くらいあったそうな。天井はなんと30度にも達し……(^^;
もちろん温度を下げたりと対策を講じたりはしていたのだが、もう最終日には、到底太刀打ちできないなと……。
来年以降もこの時期にやるのなら、ちょっと解決しなくちゃいけない問題かもしれませんね。



それはさておき、本日最終競技、ペアフリー。
詩ちゃんたちと怜奈ちゃんたちが楽しみなのだ。

ウタコ・ワカマツ&ジョン・セバスチャン・フェクトー。
カナダ代表であるのだが、詩ちゃんの風貌に合わせてか煌びやかな着物風の衣装、いやもしかして古代中国かな?
後者が当たり。ラスト・エンペラー。
しかし最初に向き合って正座みたいに座って、指ついてお辞儀ってのは……(^^;
場内、妙にウケていました。

詩ちゃんの柔軟さを生かしたリフトは視覚的にもビックリで個性的、だんだん二人の「空気」が出来てきたような気がするよ。

二人の空気といえば、怜奈ちゃんたちはホントにもう柔らかくってお互い包みあうような雰囲気を自然に纏っている。
カップル競技ってこういうのが大切なんだろうな。
レナ・イノウエ&ジョン・ボールドウィン・ジュニア(あ、こちらもお相手がジョンだったね)。

そんなに観る機会があったわけじゃないけれど、今日の二人は素晴らしい!
レナちゃんたちを表彰台に立たせてあげたいよー。あと誰が残ってるの?

ザゴルスカ&シュデク。パン&トン。ペトロワ&ティホノフ。
あ、そか…………。これはカタいかも……(^^; ああーーん。


最終滑走のペトロワちゃんたち、プログラムは昨シーズンと同じ、『サーカスの王女』。
これ、旭川で失礼にも「大丈夫か?」という感想を持ってしまった私なのだけれど、今年は素直に「あ、いいかもしれない?」と思いました。
心持ちが違うと、こんなにも他演技の印象まで違ってしまうものなんでしょうか。
余程去年は、荒んでいたんだなぁ……(とほほ…)。

だって今年。
めちゃめちゃ楽しいんですもの〜!(笑)
NHK杯って、こんなに楽しかったっけ? <こら^^;
全てがすごーくあったかく感じる。


心うきうき足元ふわふわ。
一日目の競技が終わって、皆の表情も明るい〜。
明日の景気付け、しなくちゃね?(笑)。
メインは明日にとっておいて、今夜はホテル近くの炭火焼屋さん(かな?)に入る。
反省会でも、嘆きの夕食会でもないって、幸せだなぁ〜(^o^)

明日は会場から速報、入れられるようにしよう。
こんなに心穏やかで、同時にわくわく感いっぱいの試合ってのもなかなか無いもの。

いよいよ、会えるんだ。
お帰りなさいって、言ってあげなくちゃ。
ホントにずっとずっと、待ってたんだもん。
とうとう、明日。
よく眠れてるかな。
おやすみなさい。


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