〜時間と空間を超えて〜 (08/07/19〜07/20/at Dydo Drinco Ice Arena) |
07/19〜20 毎年、夏休み終盤のお楽しみだった東伏見公演が、7月の土日に移動。 夏季オリンピックとかもろもろの影響かしらん…? 各地方公演も前倒しになっていて、こんなに早くプリンスと再会なのは不思議な気分なんだけど、やっぱりいそいそと通う。 ゴールデンウィークの新横浜公演から衣装や振付や音楽に細かい変更箇所があったり、回も重ねてかなりこなれてきた様子。 そんな変化を追いかけるのもまた楽しみの一つ。 リンクの構造上、物販スペースは入り口前の広場で。 晴れててよかった。暑いけど。雨よりは、全然。 中に入るとひんやり。さすが東伏見。ひざ掛けのレンタルあり。借りてる人、結構いた。 一通りお花を見るためにぐるりと歩く。 武史くんに宛てたスタンド花は、南北をつなぐ通路の中程に、恩ちゃん宛てのなどと一緒に並べてありました。 入り口はやっぱり、じゅんじゅんスペースだね。 それでは、さらっと感想いってみましょー。 ★オープニング スクリーンにじゅんじゅんが登場し最初の口上、明転してプリンスチームのメンバーが次々に登場。 いつものようなオープニングなのに、何故か今年は「うわぁ〜〜〜っ(始まる〜わくわく〜)」感が妙に薄いの…。 新横の頃から、高揚感が薄いのは何でだろうと考えていて。 今回気づいたのが、そういう振付構成のためか、正面エキサイティングシートギリギリの近くまでスケーターがうわーーっと次々滑ってくる、ことがないのです。 スケーターの風をびゅんびゅん感じることが出来ない。 少し手前でカーブして折り返して戻ってしまうため、その場にいる臨場感、ドキドキ感が盛り上がる前に行ってしまわれて、なんとなくバーチャルな感覚になってしまうのかと…。 言うなれば映像を見ているような距離感覚。 (そりゃ、テレビなんかとは全然違うんだけどさ) オープニングとしてはちょっともったいないなあ、という印象なのでした。 男性陣の衣装は、今までで一番好きなんだけど。白&シルバーに差し色が濃いピンクでシルエットがスッキリ。 じゅんじゅんは純白のドレス! ☆荒川静香&本田武史&恩田美栄/『The Sheltering Sky』 今年もトップの目玉。 組み合わせのゴージャスさといったら、そりゃもう申し分ないのです。 恩ちゃんも加わって、三人でのスーパー・ジョイント・ショー! という触れ込みで始まるのですが、非常に静かな、それぞれの内面を滲み出させるような曲とテーマなので…。 最初は私も、えっこれで終わり? 三人でもっと、何か、しないの? 何より、短いよ〜などと思ったもの。 今では、これはこれで、味わいが出てきたというか、しんみりと切なく沁みる。 トップ選手だった三者三様のスケートをじっくり味わえる、小さな秀作。 特に武史くんについては、一番最初にスポットが当たって一人静かに滑り出し、そのなめらかな加速を堪能したところでさらりとトリプルトウを決めてくれるので、それだけで顔が笑み崩れてしまうのですが。 静香ちゃんと手を合わせ、恩ちゃんと一瞬手をつないで放し、その指の先の更に先に何かが見える、「本田武史の指先」が心に刻まれる。 しかしやはり、ショーの始まりとしては静謐すぎるかも、しれません。 きゃああーーっとかひゅーーーっていう声も出しにくいものね。 でも、出しますよ(笑)。 スケーティングはやはり別格。 ☆柴田嶺/『オペラ座の怪人』 黒白キラキラのオールインワンの衣装、仮面で顔を隠して登場。 はらりと仮面を捨てると、顔半分だけものすごいアイメイク! きらきらきら〜。 御髪も片側が真っ赤できらきらきら〜。 途中で一度幕内に引っ込むと、マントを羽織り赤バラを咥えて再登場。 じゃーーんと盛り上がる音楽! ラストは膝をつき、バラを天に差し伸べてフィニッシュ。 彼らしい耽美なプログラムで、ああ柴田くんはこの道を究めるんだな…と思ったけど。 残念ながら、まだリンクを支配するまでには至っていないと感じます。 語弊を恐れず言えば、盛り上がる音楽の中でぽつんと、一生懸命、ジュニアが振り付けを頑張ってる、みたいな……。や、もう立派なシニア選手なんだけど、感じるイメージというか…。 もしこの世界観でリンクを支配することが出来たら、そのときには「柴田嶺ここ にあり」になると思うのだが。 今季、これを競技会のEXで観れるような展開になったら面白いな。ガンバ。 ★Dear Woman(以下、プリンスチームのアンサンブルはプログラム記載のタイトルにて) “時代は女性によってつくられる” ひじょーに唐突ですがこれがプリンス。 この先の激カオスにも、早く慣れた者勝ち!(慣れるとなかなか楽しいよ) ◎1950年代 マリリン・モンローをイメージしたヘア&衣装の青谷いずみさん。 美しい女性ばかりを撮っていたというディレクター・大島敦さん、カメラマン・薄田隆哉さん。 客席の空気をプリンスワールドに持っていかなくちゃならないのだから、このポジションはすごく大変だと思うのよ。 アツシさんの笑顔がきらーん☆ タカヤさんのハンディカメラは本当に撮影していて、時々スクリーンにお客さんが映る! スカートの中身を撮ろうとしてガシッとやられるのはお約束。 そしてこの三人がタイムスリップ〜。 ◎現代 ♪よ・う・こ・そ日本へ〜 数人の女性陣がSMAPの歌で踊ります。 マリリンも加わってディレクター、カメラマンもうきうき。 ◎原始時代 恐竜の時代に人間はいませんが、この際無視。 “はじめ人間”(世代がわかるな^^;)的な衣装の男女、ぐるぐるぐるぐる。 最初はどうしようかと思ったけど、そのうち慣れた(笑)。新横公演とは、群舞展開に少し変更あり。 田中総司くんの腕に何故か目が釘付け。なんでだろ〜。いや、なんかかっこいいなぁと…。 ◎邪馬台国の時代 卑弥呼は坂頂みなみちゃん。 従者が新井亮くん、船橋篤司くん。松明持ったままジャンプ! 途中からスピードの松橋さんと新海さんが加わって。 新横とは音楽ががらりと変わっていて、狐の面(?)も無くなって、良かった。 しかし、時代考証が……どう見ても邪馬台国じゃないと思うの。他の時代にできなかったのかなあ? ◎クレオパトラの時代 フィオナ・ザルドゥア&ドミトリー・スハノフ。あんどプリンスチーム5名。 フィオナさんの衣装にとにかく眼が行く、困る、目が行く。 ◎再び現代 最後に全員が揃って、アンサンブルで締め。 実にプリンスっぽい演出だけど、去年の『住人紹介』などに比べると、よりちゃんとスケートしててそれは良かったと思う。 他のお客さんたちの目にはどう映っているのかと、いつも少々心配になってしまう出だしのパートなのでした。 ☆小林宏一/『Beat It』 おー、小林くんものすごく久しぶりな気がする。 路線は今まで通りな感じで。 しかし、最近は日本男子も踊れる選手が増えてきたから……。 本当は、何よりまずスケートで魅せてほしいんだよね。フィギュアスケートを観に来ている者としては。 そしてこんなに身長が高いのに、ショー用の狭いリンクなのに、どうしてもリンクが広い。広く感じてしまう。ごめんよ小林くん。 世界を作る、場を支配するって容易なことじゃないんだって、改めて考えてしまった。 スタート前、野太い声援がやたらと飛んでいるなぁと思っていたら、どうやらバックステージからかえ?(笑) 君たちは……(^_^; ☆武田奈也/『ハイスクール・ミュージカル』 既にお馴染みのEXナンバー。 ゆったり〜から始まって後半はポップにはじける奈也ちゃんお得意のジャンル。 ほんとに、可愛いんだよねぇ、観ているとこっちも知らずにニコニコしちゃう、キラキラ笑顔がどんどん増える。 幸せを振り撒く元気で陽気な何か。妖精って言葉じゃないんだよなー。 もっと現実的な、しっかり中身の詰まった、何かなの。 ちっちゃい頃から踊りも上手かったよなー。オレンジや黄色の印象が強いななちゃん。 ★アイスワールド美術館 “氷上のアート、フィギュアスケート” 絵画の世界を氷上へ……。 今注目は、格調高い「恩田美栄の微笑」!? ◎スーラ 「グランド・ジャット島の日曜日の午後」 有名な印象派の構図をそのままリンクへ。 クラシックなロングドレスの淑女とステッキを持ったスーツ姿の紳士。 新横では間延び感があったんですが、ちょっとカットした、よね? 頭に残ってた振付が無くて、すっきり終わった感があったので。 しかし、あの長い裾のドレスで滑るってこと自体、私としてはすごいなーと思ってしまうわけですが(^_^; 自分じゃ絶対踏んでるよ……。 ◎山水画(水墨画?) 春木満寿美さんと船橋篤司くんで『蘇州夜曲』。 篤司くんて、とても上手くなった気がするんですが! 雰囲気の出し方も。個人が際立ってきたもの。 満寿美さんは元来アイスダンサーなので非常に美しいです。 また、この男性衣装が、武史組には何故だかツボにくるのであります……。ふみぃ。 ◎東洲斎写楽 「役者絵」 連獅子。 白い髪が鈴木誠一くん、赤い髪が栗村裕太くん、蝦名秀太くん。 スケート靴で六方を踏んだり、毛振りをしてみせたりと、これがお客さんに結構受けるのよ〜。 スケート的には難しいのか意外に簡単なことなのかわからないけど、私もびっくりっていうか感心したもの。アイディア勝ちだ。 しかしバックで下がっていくときのせいちゃんの足捌き、そこばっかり見ちゃいます。見栄の切り方も堂に入ってるったら。 ◎キース・ヘリング ラメラメ全身タイツで『ライディーン』 by イエロー・マジック・オーケストラ〜。好きでしたわぁ。どうでもいいけど『雷電』なんだよ(ほんとどうでもいい…笑)。 田中総司くんと中田誠人くんが、ユニゾンでジャンプ跳んだり大活躍。 そういえば新海さんと松橋さんが参加しなくなってた。 一度ポーズを決め、それぞれの絵のアレンジ音楽で全員が出てきて締め。 ★プリンスアイスワールド・スーパーコレクション プリンスチーム、総力の結集! と、いうわけで…。 コレクション1 ☆八木沼純子/『Love Stoned』 じゅんじゅんのソロ演技。 ところどころシースルーでキラキラの黒いドレス。 スタンダードなコケティッシュ路線。きれいで可愛くって大人ムードなのに何故か男前(^^) かっこいいなぁ。 演技が終わって挨拶をし、そのままはけていく風……ここで照明が薄暗くついて、リンクサイドに寄っていき、まず水を飲んでからトークの開始。 ぜーはーぜーはー。 わざとあえて、って部分もあるのかな?? 「ジャパネットやぎぬま」のコーナーです(笑)。 今日ご紹介するのは、PIWオリジナルタンブラーと、サインライト! タンブラーは、レンジでチン! できるんですね〜。 ライト持ってる皆さん、これ振るときれいなんですよ〜振って振って〜。お客様参加型のショーですから! 外にグッズ販売コーナーがありますので、ぜ・ひ、皆さんお買い求めくださいませ〜。 EXシートには、漏れなくライトが付いてました(新横浜は、SS席にも付いていた)。 この、ライトをここで出させて使わせるというのは、なかなかいいアイディアだと思った。 去年はブランケットがついていたのだけど(何枚になったことか…)、それよりはいっそペンライト配って振らせればよいではないかと、アンケートに書いたのよ実は。 同じこと考えた運営スタッフがいたってことですね。 かさばらないし、たとえこの一回しか使わないとしても、ショーを盛り上げる一端を担える、自分が参加してるって実感を持てるのは、楽しいことだと思うんだ。 (ちなみに、去年のブランケットは友人・知人に配りました。キャンプのお供にでも、とか。結構受けた^^;) 更に「楽しんでますか〜?」「いえーーい!」の発声練習。 これは時間によってか、あったりなかったり。ところで、「いえーい」の世代って、どの辺!?(笑) PIWは、ソロ演技だけでなく、大勢で滑るレビューも見どころのひとつです。この後もどんどん盛り上げていきましょう〜。では、次はこのお二人です、とじゅんじゅん退場。 コレクション2 ☆大島敦、薄田隆哉 ノスタルジックな音楽とともにヨボヨボと登場したのは、白髪とハゲ“かつら”の白いスーツのお二人。 おじいちゃんになったアツシとタカヤが再会して、ベンチに座って昔を懐かしむ……(ん? これってどこかで……先を越されたか?…^^;)。 スクリーンには、過去公演で二人が活躍した数々の名シーンが……。暗転。 明転。 じゃじゃーんと軽快な音楽に変わり、ジャケットを脱いでベスト姿のアツシとタカヤ。 二人の決め技の連続披露! バタフライにバックフリップ(もうアツシさんはやらないのね…)、スロウジャンプ〜。まだまだあるよ〜。 ラストは、またおじいちゃんに戻って、うっかりうたた寝しちまった…もうこんな時間じゃないか〜と、肩を組んで帰っていく。 このときの、二人揃って、てっけて、てっけて、ってリズムをとるステップが、好き♪ 音楽も洒落たピアノと歌で、いい雰囲気なんだなぁ。 コレクション3 ☆鈴木誠一、田中総司、中田誠人、松橋浩幸、新海俊清 F1(エフワン)がモチーフの、かっこいいプログラム! こういうの観たかったんだ〜。 スピード組は高速で疾走し、フィギュア組は三人ユニゾンで、更にソロでジャンプ、ジャンプ! このメンバーで今出来ることを集めて創った、ってことなんだと思うけれど、緊張感があって疾走感があって、見応えがあっていい。 ラスト、5人が並んで一斉に正面に向かってくるシーンの迫力! 長いステップ踏んだり側転してたりぴょんこぴょんこ跳んでたり、とにかく、全員を一度に見られないのが悔しいくらい。誰かを見てるとそれだけで終わっちゃうんだもの! プログラム終了後、スクリーンへの名前の出方まで凝っててかっこいい(笑)。 そういえば、三人揃ってのスピンがなくなってた…。 コレクション4 ☆恩田美栄/『Sway』 恩ちゃんのソロ。 FOIでも観た、キュートなプログラム。 黒いマネキン紳士を椅子に座らせて、ずいずい押して運んできて設置してスタート(笑)。 ツレナイ彼氏にアタックしているのか、眠れぬ夜にマネキン相手に思いの丈を愚痴っているのか、はたまた理想の男性を投影しているのか。 せっかくだからマネキンをもっと有効活用できないものかしら。ただ置いてあるだけってのも、寂しいではないですか。 ピンクの衣装も似合って可愛いのに男前な恩ちゃん、誘惑してるのに体育会系ちっくな恩ちゃん。大好きだ。 ちなみにこのプログラム、振り付けは若松詩子ちゃんだそう。 なんだか嬉しいな。素敵だな。 コレクション5 ☆ブリンスアイスワールドチーム/『ボレロ』 圧巻のシンクロナイズドスケーティング。 こんなことが、チームでできるようになったんだなぁ……。 “シンクロっぽい動き”を取り入れるようになった頃から比べたら、隔世の感があります。しみじみ……。 “チーム”としての統一感と迫力があって、全力感があって、いい! ここで、20分間の休憩です。 |