10/28

セント・ジョーンズには、なんと日本語OKのツアー会社があります。
情報集めをやっててここを見つけたときには本当に吃驚した。あるんだ! って。
メールでいろいろと事前アドバイスを頂き、せっかく遠くまで行くし時間もあるから……と、市内観光を組んでもらいました。
何しろ、本日の競技開始は17時。
公式練習も男子は14時を過ぎてから。

ダウンタウンは、距離的には徒歩で回れるような規模なのだけれど、とにかく坂がめちゃくちゃ多いわ道は入り組んでいるわで、確実に迷子になれます私(あう)。
更に少し離れている観光的ランドマークに行くは、タクシー以外に手段が無いわけで(レンタサイクルとか問題外だい^^;)、それなら車でぐるりと回ってもらえるのはありがたいし、時間もフレキシブルに使えそう。
(公共交通機関は、いくつかのバス路線のみ。『最寄り駅/無し』の記述にカクッと来たもんね)

という訳で、午前中はとっても“旅行っぽい”ことをする時間に。
オンシーズンはホエールウォッチングや氷山を見るクルージングなど人気があるらしいけど、今は冬。
のんびり街中めぐりなどいたしましょう。

ゆっくり眠っていられるようにと9時に待ち合わせ。しかし寝付けなかった私にはあんまり意味が無かった(笑)。
現地在住の日本人・Mさんの運転で、いざ出発!
コースとしては、北米最東端のスピア岬から始まって、主要なポイントを回った後、博物館で締め、といったところ。
雨が上がって太陽が顔を出していた。
風は相変わらず強いが、ハリケーン『ウィルマ』の影響だって? こんなところまで!


一番東の端っこ、と言ってもこの手のものには諸説紛々あるもので。
だけど確実に、目の前の海の向こう側は、もうアイルランドなのね。
ざっぱーーんざっぱーーーーんと、大西洋を目の前にして頭の中には「♪ひゅ〜るり〜〜」。
冬の日本海のようでした。
海の色はあちらのほうが、もう少し暗い蒼だったかもしれないが。眼前の海は「あおいろ」という感じはしなかった。何と言うか……鈍色?

故ダイアナ妃が訪れた際に道路の舗装などがされたそうで、そういうところは何処も同じ、かぁ。
大砲台や要塞の跡など、想像すると生々しく背筋が寒くなりそうなので、努めて明るく坂を登る(また坂…^^;)。
白い灯台も何かを語っていそうだな…。

地面に張り付くようにして自生しているブルーベリーを見て、厳しい自然環境を思う。このあたりで生鮮野菜は高いんだろうなぁ、なんて方向に頭が働いたりして(笑)。
Mさん曰く、やはり日本人としては葉野菜が恋しくなるのだけれど、なかなか食べられないので、自家栽培など試みたりしているとか。で、なかなかうまくいかないんだとか(あいや)。

そうそう、昨日感じたとおり、この街に住んでいるのは欧州系の人が殆どだそう。
Mさんはとっても少数派です。

いい加減、寒い〜っ冷える〜っ、と、車に戻ると、大きい観光バスが数台到着。
カナディアンかアメリカンか、こちらも観光ツアーかな?
こんな時期に歩いている人いないねぇ〜などと話している最中だったので、妙に可笑しくなってしまった。いたじゃん!(笑)

岬から、ぐいっと遠くに見えるシグナルヒルへ。
風が随分強かったのだけれど、タワーの中に入ることができた。まず一番上に上ってみる。
ぐるりと市内を見回すと、ダウンタウンから離れたところに、住宅街が点在しているのがわかる。郊外に住む人が増えているんだって。なるほどね。
Mile One Stadium も、泊まっているホテルも見えた。

海に目を転じると、雲の合間から太陽の光が差し込んでいて、とても神聖な不思議なものを見ているような気分。
神様が降りてくる……って、そんな感じ。
時々、あるよね?
御来光を拝むような気分で祈っておく。私、八百万の神の住む日本人ですから(^o^)

やはり寒いので(笑)中に戻って展示物などを見る。
タイタニック号が沈んだときに発したSOSを、唯一地上で拾ったのがここなんだそうな…。
Guest Bookに、思い切り日本語で跡を残す。天気晴朗なれど……。はは、良いではないですか。

1階部分はスーベニール・ショップ。
空港以外で、初めてこんな店を見た!(笑)
定番土産が並ぶ中、州の鳥“パフィン”のぬいぐるみを買う。
ダウンタウンの中で花屋を見つけるのは至難の業だと理解したので(そもそも、あるのかな?)、この子に手紙を背負わせてリンクに投げよう!
なんか、目が怖いんだけどね、この鳥さん……(^^; もこもこふかふかで、手触りはなかなかに気持ちが良い^^

そこに、さっきの観光バスのご一行様ご到着。一気に売店も賑やかになる。
行く先々で彼らと遭遇したのだけれど、夜になって、なるほど皆さんスケートカナダ観戦だったのねー、と知ることになる。
だって見覚えのあるぬいぐるみがいくつも投げ込まれていたんだもん(笑)。
考えることは皆同じ、空いた時間で市内観光をしていたのですな……。


寒い所はもう終わり、ダウンタウンに戻って、ガバメントハウスの“玄関”の中に。入れるのはここまで。
中は実際にお住まいでいらっしゃいますので……。お邪魔致しましたー。

広い庭には、各国からのゲストが来たときに植樹した木などが並んでいる。
ここにもダイアナさんの名前があって、立派に育っていたが、チャールズさんのは、プレートだけ残っていて木が無かった……なんでだ??


バシリカチャーチ。
壮大で荘厳すぎて、自分には表現する言葉がみつかりません。


その後、私のたってのリクエスト、「街のスーパーマーケット」に行ってもらう(笑)。
いやだって、どこにあるのかまったく見当がつかなかったんだもの〜。
食料を買い出しておきたいし、地元スーパーでのお土産探しは楽しい。

教会から少し行ったところに、割と大き目のスーパーがあった。
ホテルから歩くのは……無理じゃないだろうけど、ちょっときついかな。その、坂と道に迷うという意味で(^^;

真っ先に目に飛び込んできた、ハロウィン用ケーキの毒々しさにびびる。黒だのオレンジだの紫だののクリーム!? 黒ゴマとか紫芋であるはずが無く(^^;、間違いなく合成着色料だにゃ…。
ベーカリーのパンの買い方が今まで経験したことのない流れで、教えてもらわなければわからなかった。
スモークサーモンを探したら、ゴロリと大きいし(汗)。
スライスになっているものをようやく見つける。味見して美味しかったらお土産にしよう……もう一度買いに来る時間なんてあるのかしら?

リカーショップは入っていませんでした。ちっ(笑)。

ステーショナリーコーナーがあったので、ラッピングに使えるものが無いかと探すが、カード類はたくさんあってもリボンや袋は無いのね。
どうやってパフィンちゃんに持たせようかなあ…。
Mさんのアイディアを頂いて、ティーバック式のレギュラーコーヒーをカゴに入れる。
ホテルの部屋にコーヒーメーカーがあって、毎日1パックずつ補充してくれるんだけど、これならおかわり自由だ(笑)。
カップに入れてお湯を注ぐのがほんとなんでしょうが、このまま二つくらいコーヒーメーカーに入れて作ったほうがきっと美味しい。うん、そうしよ。
袋入りのコーヒーとペーパーフィルターを買うより、使い切りサイズでよろしい。

私がうろうろとフロアを回っている間、sumireさんはイートインコーナーに。
待たせてしまってごめん〜。つい、のんびり楽しんでしまっただ(^^;
朝食&夜食にできそうなものなど、あれこれ選んで急いで会計を済ませる。
部屋にミニキッチンでも付いていたら、もうちょい食材系を吟味して何かするところなんだが……そう都合良くはいきませんわ。

お土産になりそうな小分けのお菓子や調味料類が無いのが残念だった。
大袋のチップスとか、ナッツを混ぜたチョコレート菓子が何故かやたらと多いの。それも激甘そうなヘビィな…ちょっと無理(^^;


スーパーで結構時間を使った為か、予定にあったルームズ博物館には行かずにホテル近くのマイルゼロポイントまで来て、そこで一区切り。
トランスカナダハイウェイの、東側の始まり。
Tokyo 10,754km……Titanic Shipwreck 622km……。

ホテルまでは歩いて帰ることにして、予定より早いけれどこれで本日の観光はおしまい。
Mさんお世話になりました!


一休みしてから、公式練習を見るためにリンクへ。
入り口に立っていたのは昨日のおねえさんじゃなかったけれど、ちゃんと入れてもらえた。ホッ。
席は全日程通して同じ。
まだお客さんはぽつぽついる程度。
曲かけの順番は滑走順どおりではないようで、いつトスカがかかるかしら?


スッと出てきてポーズをとったところで、背筋がぴん! と伸びる。
姿は稽古着なのに、こんなにも切なくて泣きたくなるのは、やっぱり武史くんが戻ってきたから。
細やかな情感たっぷりの、これぞ武史節ですよ! 切なくて胸が一杯で痛い。

髪はサラサラナチュラルのままで、セットした本番用よりこっちのほうが好きだなぁ、なんて、まるで演技と関係ないことを頭のどこかで考えていたりして。
可愛くて子供っぽくなっちゃってNGなのかな。いいと思うんだけどなー(^^)


武史くんの Big Fan だというカナダ女性、Jさんにお会いした。
ずっと小さな頃から応援しているんだって! そういえば、武史くんの初めての世界選手権、舞台はカナダのエドモントンだった。
当時14歳、もう十年も前のこと。
つくづく縁の深い土地、カナダ。
長く親しまれ、応援を続けてもらえるというのは、本当に嬉しいことね。


場内には、オフィシャルグッズを売っているコーナーが一箇所ある。
今回はプログラム探しに苦労することは無かった(笑)。
後はピンバッジや衣類、小物などなど。

「Skate Canada」のロゴの入ったTシャツやフリースを買って、それに着替えて観戦している人も結構見かけた。
そういう楽しみ方、例えばNHK杯で、大会ロゴ入りフリースを買って着替えて会場で見ている日本人……ちょっと想像がつかない(もしいらしたらごめんなさい!)。
ピンバッジくらいならありだな。私も時々つけてるか。

ぬいぐるみもいくつか置いてあったけど、やはり日本人と感性がちょっと違うのか……あんまり可愛くない、と私には見えてしまう(^^;
Tシャツも、買うならキッズサイズだわ。
(買いませんでした。笑)


女子のショートプログラム。
章枝ちゃんガンバ! 友加里ちゃんガンバ!

6分間のウォームアップ、章枝ちゃんは一度もトリプルを跳ばなかった(と、思う)。
野辺山で観たあの圧倒的強さと迫力は感じられず、怪我がまだ相当酷いのかしらと心配になる。
顔には全然出さないけれど(すごい)、故障を知っているせいか跳ぶ度に痛そうで……。
ううう、頑張って、でも、無理しないで………。

本番。
気力と根性で、滑り切ったような印象だった。
コンビネーションも単独トリプルも、ちゃんと三回転を入れてきて!(しかし、着氷にはかなり無理をしたような…)
ああもう、章枝ちゃん〜(;_;)

力強い女性のイメージだったプログラムは、今日は儚げな印象が強く残る。
PCSも、いつもの伸びよりも抑えられていたけれど。
後続選手の出来次第で、どうなるだろう。


カナダのミラ・リャンちゃんは、一体どういう仕組みでジャンプを跳んでいるんだ〜。
踏み切り直前の“脱力”ポーズというか、構え方というか、どうしてあれで跳べるの〜(^^; 高松くんもびっくりだ。

スケートアメリカで優勝したアリサ・シズニー。
エレメンツをきっちり決めてトップに立つが、いまいちそれ以外の部分での魅力が伝わってこない……。
むむう。


第二グループ、友加里ちゃんの衣装は全身黒でキラキラ付き、スカート無し、一部網網!
噂には聞いていたけど、スタイルが良くないと絶対に着られないコスチュームだわ。

EXなどでは柔らかい美しさを存分に発揮するようになった彼女、試合はやっぱり突撃友加里ちゃん。
ピリピリと切れるような空気が伝わってくる。
(後で公式サイトの写真を見たら、笑顔も出ていたのね。ジャッジと反対側だったので…)
ドーナツスピンは本当にきれい! 現役女子選手の中で、一番スムーズで美しいのじゃないだろうか。


コストナー、どうしちゃったの。


シズニー1位、章枝ちゃん2位。友加里ちゃんが4位。
2位に踏みとどまった章枝ちゃんには、ひたすら感服。さすがだ…。



ペアフリー。
たぶん、自分の琴線に触れてくる演技が無かったようで………詩子ちゃんたちすら覚えてないのです(^_^;
ホントにごめんなさい〜〜〜。


表彰式の準備。
恰幅のいいおっちゃんたちが、てこてこと氷上に敷くカーペットを運んできたり台を並べたりしてるのがなんか可愛くて可笑しくて、ついつい笑ってしまった。
氷の上なのに歩き方も慣れたもんでさあ〜。
しかし出来上がった表彰台は、何だか形がしっくりこない……。んん?? ハミルトンでも見た、メイプルリーフ形の表彰台なんだけど……何が変なんだろう?

おそらく、階段になる部分とくっつける位置が違っていたんだと思う…。この日は、中心の茎?の部分がびよ〜んとヘンに間延びした格好になっちゃってた。
そして翌日もまた別パターンで妙な形での表彰式となり、最終日にやっと正しい姿に収まったのでありました(^^;
誰も気がつかないのかー、と言ってみたけど、上から見るのと違って、目線が近いとわかりづらいのかもしれない。


プレゼンターの入場。日本式だとしずしずと厳粛に、という感じがするが、ここではすたすたすたーーっと入ってきて、とっとと表彰してとっとと終わるのだった(^^;
メダルなどを運ぶ人の服装も、色だけ統一して後は個人で適当なものを、って感じ? 上が白で下が黒。スカートの形や長さなどはバラバラなのでありました。


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