(06/09/15〜16/at Grande 21) |
09/15〜16 シャトルバスの乗り場が、ホテルとは駅を挟んで反対側にあったので、てくてくと歩いていく。 乗車券の前売りを申し込んだのがギリギリで、「郵送の時間が無いので、当日は振込みの控えを見せて乗ってください」と言われていたのだけど、昨日乗車票が届いていた。 わあ、送ってくれてたんだ、とちょっと感動。ホントにギリギリだったけど。 おかげさまで、控えで乗ることにはならなかったのだけれど、しかし、一枚で二日間とも人数分全員乗れますって、去年のスケカナを思い出してしまったよー。 オールイベントの通しチケットが、本当に一枚に全日程の印字がしてあるという摩訶不思議なイレギュラーなもので、もぎりのお姉さんを惑わせ「絶対になくさないでね!」と念を押され、更に席番がダブルブッキングという大変貴重な体験をさせていただきましたが……(笑。当日会場で発券してもらったのにぃ〜。つくづくおおらかな国だと思ったことだ。詳しくは05-06スケートカナダ観戦記参照^^) バスの最終発車時刻が18:30となっていたので、まあ30分くらいで着くのだろうなと思っていたのだけれど、気が付くとバスは高速道路に乗っていた! へ!? 高速使わなくちゃいけないんならそりゃ1000円は安いよ〜しかしいつまで経っても辿り着かないよ〜どんどん山の中に入っていくよ〜。 余裕のある時間に乗っておいて良かった。結局45分ほどで、ようやく会場であるグランディ21に到着。 どうやら初日は、事故か何かで道路が渋滞しており、予定していたのとは別のルートをとったらしい。でないと到底間に合わなかったってことね。 二日目は普通に走って30分くらいだった。 バスを降りて(暗い! 涼しい! なんて広大な土地〜)、更に会場入り口までてくてくてくてく。 駐車場にも車が多く、マイカーで来ている人も大勢いるんだろうなぁ。このへんも首都圏とは環境が違うところ。 物販は外のテントで。WFS最新号も先行販売中。 ショーや競技会のプログラムは、中身を確認せずとも可能な限り買うことにしている私ですが(記録として)、写真の選別はGood!なのに、紙質などもう少し何とかならなかったのかしらん? 同じ値段でも、他のショーのに比べると………折角“世界最高峰”という謳い文句なのにね。 武史くんは、おそらくシアター・オン・アイスの『L-O-V-E』、ラブいっぱいの写真です。 何より、そのエッジの深さが! なんなんですかこの角度は〜〜!? 見出しは『日本のミスターフィギュアスケート、ショーの世界へ』 はい! 入り口付近にはプレゼント用ボックス有り。 一回目は何も準備していかなかったのだけれど、武史くんの箱に花束を入れているお嬢さんを見かけて嬉しくなる。 二日目は、開店直後に駅ビルの花屋に向かいましたとも!(初日、ショー終了後に駅に辿り着いたのは23時を既に回っており……。花束の予約も何もする時間などありませんでしたの〜) 場内に入ると、開演前でも照明は落とされていて、なにやら不思議な音楽、一種不気味な効果音まで流れている。不気味……この音楽の意図は何(笑)。 異世界への入り口? やがて開演時間になると、東南の角にある入退場口に、真っ白なアフロかつらの人物が現れ、チリンチリン、とハンドベルを鳴らして一言。 「ショー開始まであと10分〜」(くらいの意味の英語) お香の煙を振りまきながらリンクサイドの通路をゆっくり歩いていきます。ちょっと不思議な香りだったな。途中立ち止まって、お客の顔をじーーーっと見たり、テレビカメラを意識してみたり。くすくす笑い、時折拍手。 ゆっくりゆっくり、対角線まで来たところで「ショーが始まるまであと5分〜」 更にゆっくりゆっくりゆっくりと一周し終えると、「もうすぐ始まるよ〜」チリン、とベルを鳴らして退場。 この間にもお客は次々入ってくるので、そのための間を取る意味もあるのかも。 開演時刻までにキッチリ全員が座っていることは、まず望めないものね。 続いては男性のフラメンコダンサーが登場。 西南の角にはピアノ、西側リンクサイドには花道とステージがあり、生演奏で踊り出す。歌手はおなじみ、マキシムとヨーヨー。 やがて音楽が一変して、現れたのはフリルたっぷりの真っ白いロングドレスに身を包み、これまたフリルだらけの傘を持ったアニシナさんとリタさん!(うわ、こんな衣装着てるの見るの初めて!^^;) 二人のパートナー、他のスケーターたちがわらわらわらと現れてリンク上が一気に華やかになる。 の、だが。 私たちの席は、ちょうど西側ステージ直近の位置にありまして。ダンサーの動きはじっくり堪能できたけれど、陰になってリンクが見えなくなったら困るなぁ、とか思っていたところが。 わーーーっとスケーターたちが登場したとき、め、目の前の花道には、た、た、た、たけしくんが!! いつの間にか武史くんが真っ白い衣装で、花道の上でリズミカルに手拍子などしてる〜! 笑顔光線に硬直。 や、拍手も手拍子も一緒になってやってましたが、頭の中は真っ白(笑)。 だって、直近って言葉以外の何も当てはまらないくらい直近。すぐそこ。エッジケースはずすのもしっかり見えちゃう(笑)。 こ、これは、良いときも辛いときもずっと応援してきたご褒美?(とでも思わないと) チケット取りも、頑張ったもん。神様ありがとう〜。 もう一回はアリーナ南だったのだけれど、これまた武史ファンとしてはこれ以上無い、この上を望んだら罰が当たりますっていうくらいの、すっごい席でして。 あ、こちらはプログラムを観る上で、という意味で。 更に、ファンクラブで取ったので、当然そのエリアの周囲の人たちは、要するに似たもの同士というか、「心得たスケートファン」が多かった様子で。 拍手も手拍子も声掛けも口笛も、歓声をあげるところからスタンディングオベイションまで、実に気持ちよく盛り上がれる環境だったのが嬉しかった。 ショー初体験な人たちも巻き込んでヒートアップしていく、そんな空間で観られたことは、本当に幸運だったと思う。 (エリアによっては、お客さん同士が噛み合わない部分も、あったようなので…) 本当にいろんなことに感謝の気持ち、です。 さて、視点をリンクに戻して。 数箇所で花火が炸裂して一気に興奮の坩堝。 全員真っ白衣装で、男女ペアになってのダンス。武史くんのパートナーは友加里ちゃん。なかなかに可愛らしい。 なんだか、大人に混じって、ちょっと背伸びしたハイティーンが踊ってる、って雰囲気(^^) いや、二人とも大人だけれどもさー。この中では若く見えるのだ。 静岡では章枝ちゃんだったそうで、そちらも観てみたかったな。 いつの間にやら、白い仮面をつけピンクのふわふわショールをまとった静香ちゃんが現れていて、男性スケーターズに囲まれてわやわやわやと(笑)。 武史くんもその中に混じっているのだけれど、静香ちゃんがはずした仮面をさり気なく拾って、群舞に紛れて途中で退場。 ああ、トップなのだな、とこれでわかる。最後まで居てくれないのはちょっと寂しい(笑)。 リンク上にマキシムが降りてきて歌う中、ランビエールのソロになってリンクに倒れ込み、オープニングの終了。 個人的に、氷の上に土足で降りてほしくないです……。端の方にちょっと、ならなんとか我慢できるけれど。マキシムが悪いんじゃないんだけどさ。演出の問題だよね。 場内アナウンスの男性により、チャンピオンズ・オン・アイスの歴史が少し紹介され、そして 「仙台が生んだ全日本チャンピオン」の前口上。 湧き上がる大歓声、そして大拍手。嬉しい〜!! ★本田武史 『En Aranjuez con tu amor』 昨年の全日本メダリスト・オン・アイスで、このイントロを聞いた瞬間、一気に涙腺が決壊したものだった。あの時には、一年目に着ていた戦禍を思わせる衣装で。 今日着ているのは、濃密な思い出のたくさん詰まった、深いワインレッド。 円熟味を増したアランフェスは、更なる男らしさと壮絶な色香を放っておりました。 美しさと切なさに圧倒される。なんてきれいでかなしいの? そしてほろりと零れた微笑みは何!? いや、大歓声が嬉しくて思わず、かもしれないんだけれど。 こんなの観せられて、どうしろって言うんですかー!!! まるで、“あの物語”の続きを見ているようだった。 MOIのときにはあたり構わず泣きじゃくった私だけれど、今日は喜色満面で大騒ぎだっ。ブラボー、たけし!!! 終盤、エッジを切り替える長い長いスプレッドイーグルに、場内は感嘆の声から大歓声に変わり、拍手はそのままエンディングまで鳴り止まず。 勿論、そこかしこでスタンディングオベイション。 素の武史くんはにっこり笑顔。 あああ、仙台のお客さんたち、いいっ!!! 嬉しいよ、やっぱり嬉しい。 素直な反応と暖かい拍手、盛大な声援。それはこの後、どのスケーターに対しても続いた。 その意味でも、トップが武史くんだったのは、大正解だ。 錚々たるメンバーが登場するこのショーの先陣を切って。 そして、何度も言っちゃうけど、武史くんのトリプルアクセルとイーグルが大好きだー!! (ついでに、衣装から覗く鎖骨がきれいで………おっと。はは^^;) ★イリーナ・スルツカヤ 『Hey Big Spender』フォッシーより 真っ黒の羽根がいっぱい前面についた衣装、黒い帽子。ショウガールみたいに、背中などの露出は高め。 オフシーズンでふくよかになったかな、ジャンプは辛そうかな、という感はあるけれど、スマイル、スマイル、スマイル! やっぱり可愛い。むかーーしのスルちゃんを思い出して、ちょっと懐かしい。 北側ショートサイドへのアピールがすごい。反応がまたすごい(笑)。ちょい羨ましい(何を贅沢な!)。 ★ウラジミール・ベセディン&アレクセイ・ポーリシュク 私、このお二人大好きです。 出てきただけで笑いがこみ上げるのは何故だ!? 全身黒ずくめ、しまりの無いジャケットにハーフパンツ、黒の帽子。スローな曲(何だろう?)で、音楽より更に更にスローーーーーーな動きで、やっていることは実は『白鳥』とだいたい同じ。 しかし、何でこんなに可笑しいんだー!! 何度観ても展開を知ってても笑いが止まらない。 ★ビクトール・ペトレンコ こちらも曲名わかりませんが、スーツのジャケットを途中で脱ぎ捨て、白シャツに赤いネクタイで、どことなくシアター・オン・アイスのフィナーレで滑ったマイウェイを髣髴とさせるような、リラックスした雰囲気のナンバー。 (フィナーレ用だろうからソロで観られないのは仕方が無いのだけれど、マイウェイ大好き……。おっちゃん〜!) ラスト、終わったーー、拍手喝采ーー(効果音つき)と見せかけて、左右にお辞儀して奥に戻りかけて、またわーーっと喝采&音楽、慌てて戻ってきてもう一度滑る、というお洒落な構成でした。 ペトさま……いぶし銀。 ★エレナ・ベレズナヤ&アントン・シハルリジェ 『You are so beautiful』 あああ、お久しぶりです……。代々木SOI以来かも。 正統派ペアの演技、という雰囲気なのだけれども、出だしからデススパイラルの三連続、おまけに三つ目はエレナちゃんが起き上がってそのままジャンプと、ビックリするような技を入れてきていた。すごいわー。 ペアの演技はお客さんにストレートにアピールするもの。工夫されたリフトやスロウジャンプに、拍手拍手。 初日、スロウジャンプを失敗しちゃったのが残念。 ★マリナ・アニシナ&グェンダル・ペイゼラ 『Star Wars』 今日のアニシナさんは、真っ白なドレスでした。マントを脱いだ後の雰囲気が好き。 “今のこの二人”にすっかり慣れてきた自分がいます。現役引退直後は、選手時代の演技の苛烈さを思ってついつい「………」な気分になったことも無いと言えば嘘になるのだけれど。 今の二人ならではの世界がすっかり落ち着いて出来上がっていて、これまでで一番嬉しい気持ちで観ることができた。 プロで熟成していくって、こういうことなんだなぁ……、と、思ったり何だり。 ★荒川静香 『アヴェ・マリア』 え、もう!? と、ビックリするくらい早く感じたしーちゃんの登場。てっきり第一部が終わってしまうのかと……。実際はそうではなかったけど。 白い衣装でのアヴェ・マリア。もう何回観たことだろう。初めて見たのはフレンズ・オン・アイスだったっけ。 しかしこのプログラム、そのときと明らかに変わっている。 中身が、ではなく、しーちゃんの観せ方、そのものが。 ああ、アメリカでツアーを回って、すごくたくさんのものを吸収したんだな、それがこんな風に消化されて変わってきたんだな……。 微笑みながら滑ってくる姿は、まるで女神さまのようだった。陳腐な言葉しか出てこなくて情け無い…。 ★ステファン・ランビエール 『四季』 うわー、あの衣装だ! 四季、やってくれるんだ!! と、それだけで高揚。 多分、ショー用にアレンジしてあったよね?(そこまでわからないのです^^;、でも四分半もなかったような気が) 大歓声に、笑顔炸裂で滑ってました。 この選手のスピンが、競技会になると魅力が殺されてしまうのはつくづく惜しい(ルール上、点を取らねばならない“制約”“手段”のせいで)。 ★中野友加里 『SAYURI』 今日は青い衣装。紫色に桜が散っている和傘。髪飾りが可愛い! 観るたび、どんどん迫力が出てきているように思う友加里ちゃん。 前半の、物憂げでありながら強い瞳、後半のゾクッとくるような微笑み。 ドーナツスピンの速さと美しさでは、彼女の右に出る者はいないでしょう。こればっかりは静香ちゃんでも負けると思う。あの、脚を掴む動作の美しさと潔さ、その後の姿勢と速度。 (多くのスケーターは屈んで手を下げてブレードを掴んで引っ張り上げるのでそこでお尻がぽこんとなってしまうところ、友加里ちゃんは「脚を、手を使わずにさっと上まで持ち上げ、腰より上でブレードを掴んでから身体を横に倒す」のです。ポーズの隙が無くなるのです。すごい) 開いた傘を閉じてお辞儀をする様は、随分と雰囲気も出てきました。 ガンバレ友加里ちゃん! ここで第一部の終了。整氷。 |